UNHCR、コロンビアのぬかるんだ居住地で
避難民の生活を支援
満潮になると、コロンビアの太平洋岸にある港町、トゥマコのプエルタ・デル・ソル地区は泥とゴミで満ちた、巨大な黒い湖のようになります。それでも、このコロンビア南西のスラム地区には、約800人の避難民が住んでいます。彼らは、情勢が不安定なナリーニョ県の他地域から逃れてきた人々です。
避難民は、連続して建てられた高床式の木の小屋に住んでいます。小屋の間は木の歩道や、また足に絡みつく泥から何とか身を守ろうと、おがくずを敷き詰めた小路でつながれています。
主に女性と子どもからなるこれらの人々は、暴力にさらされて生活を奪われる前の、懐かしい地方での暮らしを夢見ています。人々は誇り高く、できるだけ自らの尊厳を持って暮らそうとしています。小屋のひとつを小学校として用いる一方で、壊れかけの小屋で定期的に地域の会合を持っています。
それでも、彼らには支援が必要です。多くの避難民が呼吸器の問題を抱え、皮膚の感染症に苦しんでいます。また、子どもたちには腸の寄生虫が大きな問題です。パートタイムの仕事に就いている人もいますが、彼らの日常生活をよりよくするためには、コロンビア政府やUNHCR、他の人道援助団体の支援に多くを頼らざるを得ません。
たとえば、「太陽の門」を意味するこのプエルタ・デル・ソル地区には、清潔な水を配るネットワークがありません。この問題を解決するために、UNHCRは雨水を貯めるタンクの資金を提供しました。5月~12月の雨季には、タンクに、1人が1日に必要とする15~20リットルの水を貯めることができます。しかし、乾季には井戸を使うしかありません。
保健・衛生状況を改善するために、UNHCRはこの人口が増えつつあるコロンビア避難民のコミュニティに対し、粗造りの仮設住居を補強し、改善する手段を提供し、8世帯ごとにトイレ一基を、あるいはコミュニティ全体で約20基のトイレを設置しています。
「UNHCRの技術専門家と近所の人たちに助けてもらい、家を直すことができました。屋根ももう雨漏りしません」と、43歳のロベルトは言います。「4人の子どもたちも、もう病気になることはないでしょう。」
これらの支援は、コロンビア政府・UNHCR・国内避難民と協議して活動を行う地元の援助団体が行う、合同活動計画の一部です。この、名前は輝かしいかもしれないが実際にはそうではない、プエルタ・デル・ソル地区に住む人々に、効果的な対応を行うことを目的としています。
この活動計画では、ナリーニョ県で未だに続く紛争から逃れ、新たにこの雑然とした港に到着する人々も支援する予定です。特に、エクアドルとの国境地帯に、あるいは海岸沿いの居住地に住むアフリカ系コロンビア人が対象となります。暴力のために、ナリーニョ県に住む数千人の先住民の生活も乱されています。先住民は、コロンビアの国内避難民の人数の中で、最も高い割合を占めます。
政府の統計によると、ナリーニョ県には14万人以上の避難民がおり、この中には2009年に家を追われた約7500人も含みます。毎月約200人がトゥマコに到着して現地当局に登録をしており、政府機関のAccion Socialによると、この数は増え続けています。やってきた人々の多くはプエルタ・デル・ソルに避難先を見つけ、この地区の人口が増え、既に限界に達している公共のサービスにさらなる負担となっています。
しかし、彼らの厳しい状況にも関わらず、プエルタ・デル・ソル地区の人々は少なくとも安全な場所にいて、支援を受けられて幸せそうです。彼らの中には、親族を亡くした人もいれば、レイプされた人もいます。多くの問題を抱えた地区で暮らしながらも、避難民の多くは希望を失っていないようです。
*文中の名前はプライバシー保護の観点から、仮名にしてあります。
原文 : UNHCR helps ease life for displaced Colombians in swampy shanty settlement
ソース : UNHCR website: News Stories
日付 : 2010年3月8日
日本語訳 : 国連UNHCR協会






