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イランのアフガン人不法労働者に関する提言
経済的逼迫が主な原因でイランへ不法入国するアフガン人の数が増加し、また厳しい取り締まりにも関わらず違法な密入国斡旋が頻繁に行われていることが、イランから国外退去処分を受けたアフガン人に関する調査で、明らかになりました。
アフガン人のイランへの不法入国および強制送還に関する調査は、UNHCRと国際労働機関(ILO)協力のもと、Altaiコンサルティングによるプロジェクトの一部として行われました。この調査によると、問題解決のためにはアフガニスタン及びイラン両政府が移住者の管理について統一した見解を示すことが必要であると報告されています。
2008年の3月から4月までの一ヶ月間で、国外退去処分を受けたアフガン人784名(大部分が独身男性)がカブールやヘラト(Heart)などから入国したとされています。また労働力がイランに流出する主な原因として、アフガニスタンにおける失業率の高さ、低賃金、深刻な貧困問題などが挙げられています。それに比べイランには労働力の需要があり、就労機会や平均賃金はアフガニスタンの4倍です。「イランへ向かうのは経済や労働問題によりよるものであり、アフガン人にとっては生活していくための手段であるため、この流れは止まらないだろう」と報告書では述べています。
また、イランでも低賃金で融通が利き、かつ信頼できる労働力を求めていることや、すでに友人や親戚などがイランで働いている場合は社会ネットワークが確立されていることが、アフガン人がイランで不法労働しやすい要因として挙げられます。
イランで生活する、難民登録されていないアフガン人の数は把握されていませんが、過去2年間でイラン当局は、不法労働を行った70万以上のアフガン人を国外退去させました。しかしそれと同時に1年間に概算で5億USドルがアフガニスタンに送金されています。これはアフガニスタンのGNPの約6%に相当します。
2001年より、国境付近の密入国斡旋組織を通しての不法入国が増えています。このような斡旋業が幅を利かす理由として、合法的に入国する場合の740USドル(約7万円)よりも、不法入国のほうが361USドル(約3400円)と安いことが挙げられます。イランからアフガニスタンへ国外退去処分を受けた人によると、正規の労働ビザ取得には費用と時間がかかり、雇用が保証されていない上にその期限は3ヶ月と限定されているとのことです。
現在のアフガン人のイランへの不法入国問題は、難民問題よりも労働力の問題が関わっていると報告書は指摘しています。この問題への対処には様々な方策が挙げられていますが、まずアフガン政府は自国民に対し、イランの入国法を尊重し、また不法入国のリスクに対する注意喚起を呼びかけることが求められます。また、国境付近での不法入国を取り締まり、イランへの不法入国者を多く出している地域においては指導を行うことも必要です。報告書では、不法入国者を強制退去させる権利を認めていますが、イラン政府に対して拘束や強制退去方法を改善し、拘束者の権利を認めることも求めています。その代わりに、アフガン政府は強制退去者に対して早急な支援を行い、イランで学んできた建設業や農業や工業などの技術を活用してアフガン社会に復帰できるよう、支援することも大切です。さらに、最も求められることは、アフガニスタン及びイラン両政府が労働移住可能な手段を広げるべく、期間限定のビザの発行に関して合意し、不法入国を思いとどまらせることです。アフガン政府は不法入国を防止し、イラン政府とともにイランへの移住に関して管理することが必要であるとしています。
注:1USドル=95円(2008年12月現在)
原文 : Manage Afghan labour migration to curb irregular flow to Iran, study urges
ソース : UNHCR News Stories
日付 : 2008年12月11日
日本語訳 : 本多明子・和田杏奈(国連UNHCR協会ボランティア)
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