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シリアのイラク難民が食糧と原油の値上がりの影響をうける

ミールズ・オン・ホイールズ(Meals on Wheels): シリアのアラブ赤新月社がダスマカスにある配給所に食料を積んだトローリーで向かう シリアに避難するイラク難民の生活が着実に悪化しています。世界的な原油と食糧費の高騰によって、裕福だったイラク人技術者たちが配給の列に加わるようになりました。

2007年後半より食糧支援の規模は拡大し続けています。これはすべて、何ヶ月、あるいは何年に及ぶ国外への避難生活で貯蓄を使い果たした多くのイラク難民のためです。原油や食糧の値上がりによってUNHCRや国連世界食糧計画(WFP)からの援助を頼りとするイラク難民がさらに何万人も増えました。

UNHCRとWFPの食糧援助対象は、2007年9月の3万3000人から4月21日の週の初めには15万人以上に増えました。シリアのアラブ赤新月社によって、米、油、砂糖、トマトペーストなどの食糧が配給されています。4月半ばに初めて配給を受け取りに来たイラク難民の中には、「自分がこの列に並ぶことになるとは想像もしてなかった」と語る医者、エンジニア、教師が含まれていました。また、「米と豆だけで生き延びている。肉やミルクはない。生活の喜びがない」とかつてはバグダッドに食料品店を所有していた男性が語りました。

配給の列に並ぶキリスト教徒のジョージ*は「神が我々に食べ物を与えてくださったことに感謝する。我々が生きていられるのは神の御心のためだ」と言いました。2003年にサダム・フセイン政権が米国主導の連合軍によって崩壊し、イラク国防軍が解散させられ、彼のイラクでの兵士のキャリアが突如断たれました。民兵に脅迫された彼と彼の家族は2006年にシリアに避難しました。「我々には頼れる家族や友人がいない。皆、貧しく、更に貧しくなっていく。我々はこの援助に依存している」と続けました。

バグダッドでペプシ・コーラの工場長を務めていたハッサン*は、今まで食料費に頭を悩ませたことは一度もありませんでしたが、ここ数週間でそれが彼の一番の懸念になりました。「数週間前までは油1リットルを15シリア・ポンド(米30セント- 約31円)で買うことができたが、今では倍の30シリア・ポンドだ」と不満を語りました。彼はバグダッドの家を売ってしばらくの間は家族を支えていけると考えています。しかし、同胞のモハメッドは蓄えを使い果たし、UNHCR宛てに彼の窮状を訴えるFAXが送られてきました。「ダスマカスでの高い生活費には耐えられないので、これからシリアの北方に移動します。ここ2年の間に我々家族は蓄えを使い果たしました。我々はれっきとした人間で、物乞いをするのはとても辛いことです。移動する前に私は電話機を売らなくてはなりませんが、その前にUNHCRからの電話が来るという望みを捨て切れません。食べ物をください。助けてください」。UNHCRホットラインサービスのスタッフが彼に電話をした時、彼は既に電話機を売っていましたが、幸いにも彼はEメールアドレスを残していたので、彼が北方に移動する前に連絡をとることができました。

世界銀行によると、ここ3年で世界全体の食糧の値段が83%も上昇しました。この傾向は、貯蓄だけを頼りに生活している難民に深刻な影響を与えています。UNHCRとWFPは、援助をしてくれる国への近況報告で、難民のための食糧や他の援助品を調達するための費用が増大していると強調しました。UNHCRは、現状の食糧援助のレベルを維持するためには支援額を引き上げることが必要不可欠であると強く主張しました。「私たちが援助の規模を縮小してしまったら、難民たちは途端に生活に困ってしまいます。実際、現在も難民たちが生きていくのに必要最低限しか提供できていないのです」とザハラ・マーガニ(Zahra Mirghani)UNHCRシニア・コミュニティ・サービス担当官は述べました。彼女の同僚やコミュニティ担当官、それにボランティアスタッフたちは、ここ3ヶ月の間、1日1食以上取ることができない家族を見てきました。

4月24日、過密した地区セイダ・ゼイナブ(Seida Zeinab)近郊に住む難民たちとのミーティングから戻ったUNHCRのシニア・コミュニティ・サービス担当のジダ・マラド(Jida Malad)職員は、彼女が出会った難民はみな深刻化する困難に直面していると報告しました。シリアの中でも比較的安く住めるところに移ろうとする難民や、アパートで他の家族と同居している難民も見受けられました。

イラクに帰国する家族もいますが、多くの場合、家族の中にはシリアを離れたくないという者がいて、身内同士の分裂を広げてしまうこともあります。「家族を残し、父親だけが危険を冒して帰国することもあります。その中の何人もの人は行方がわからなくなったり、殺されてしまいました」。

* 個人情報保護のため、名前は変えられています。

原文 : Iraqi refugees in Syria hit by increased food and fuel prices
ソース : UNHCR News Stories
日付 : 2008年4月25日
日本語訳 : 佐藤奈美、志田佳奈子(国連UNHCR協会ボランティア)

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