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イラク危機により先進主要国での庇護希望者が急増
過去5年間減少傾向にあった主要国への難民申請は2007年には増加に転じており、UNHCRが各国政府からの情報をもとに集計した暫定的統計によると、その主な原因はイラクからの庇護希望者が大幅に増加したことによると見られています。
昨年の主要43ヶ国への難民申請は33万8000人で、過去20年間で最も難民申請の少なかった2006年の30万6300人に対し10%の増加となりました。世界主要国における庇護希望者の中で一番多くを占めているのはイラク人です。イラク人の難民申請は前年の2万2900人から、その倍の4万5200人となりました。
しかし、この主要国へのイラク人難民申請は、紛争によって住む土地を奪われた推定450万人のイラク人のわずか1%でしかないことを忘れてはいけません。イラク国内で避難生活を続ける人が250万人以上、主要国の統計には含まれない、シリアやヨルダンなどの隣国に避難したイラク人がさらに200万人いるのです。
2007年の主要国への難民申請者の出身国上位5ヶ国は、イラク(4万5200人)、ロシア連邦(1万8800人)、中国(1万7100人)、セルビア(1万5400人)そしてパキスタン(1万4300人)です。イラク人以外で、難民申請者数が大幅に増えたグループは、パキスタン人(87%増)、シリア人(47%増)そしてソマリア人(43%増)です。
難民申請のうち半数はアジア(中東を含む)からの庇護希望者によって提出されたものでした。アフリカ大陸は2番目に多く(全体の21%)、続いてヨーロッパ(15%)、ラテンアメリカとカリブ海(12%)そして北米(1%)です。
庇護希望者が避難先として最も多く希望したのはアメリカ合衆国で、2007年には推定4万9200人が新たに難民申請をしました。これは主要国におけるすべての難民申請の15%にあたります。しかし、その人口に比して、アメリカは住民1000人当たりわずか1人の庇護希望者しか受け入れませんでした。一方、EU諸国の平均では住民1000人当たり庇護希望者2.6人を受け入れました。
スウェーデンでは、2006年には2万4300人だった難民申請が2007年には3
万6200人と50%も増加しました。この大幅な増加は主にイラク人庇護希望者が多く入国したことによります。2007年の1年間で、スウェーデンはアメリカに次いで2番目に多くの庇護希望者を受け入れました。その数は世界主要国で受理された申請の11%(2006年には8%)にあたります。
2007年にアメリカとスウェーデンに次いで庇護希望者が避難先として希望した国は、フランス(2万9200人)、カナダ(2万8300人)、そしてイギリス(2万7900人)となっています。ギリシャ、ドイツ、イタリア、オーストリアそしてベルギーも難民受け入れ国の上位10カ国に入っています。
原文 : Iraqi crisis fuels rise in asylum seekers in industrialized world
ソース : UNHCR News Stories
日付 : 2008年3月18日
日本語訳 : 佐藤奈美・志田佳奈子(国連UNHCR協会ボランティア)
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