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HOME > UNHCRの難民援助活動 > タイ(ミャンマー難民)

アジア地域/タイ(ミャンマー難民)

▲は難民キャンプ所在地長引く困難な生活

1948年以来続いているミャンマー政府軍とカレン族など少数民族の間の紛争と、ミャンマー国内で起きている人権侵害により、1984年よりミャンマー難民がタイに流入し始めました。タイ国内にはミャンマーとの国境近くに9つの難民キャンプがあります。

UNHCRは、タイ政府や難民キャンプ委員会、約20の国際機関や現地NGOと協力して、食糧、水、衛生・医療、教育、安全などの分野で難民を援助しています。

ナビ UNHCRタイ・メーホンソン事務所所長 古川麗 インタビュー

元気な子どもたち(タムヒンキャンプ)ミャンマーはまだまだ情勢が不安定で、多くの人々が長期にわたる避難生活を強いられています。キャンプでは、日用品、特に調理用油、かまど、衣服、毛布、蚊帳、マットレス、石鹸、ポリタンク、照明器具などが不足しています。また、専門家が土砂崩れや土壌流出のおそれを指摘しており、UNHCRは植林プロジェクトを開始しましたが、さらに多くの木を植える必要があります。

タイのミャンマー難民キャンプは、世界で最も長く存在するキャンプの1つで、キャンプ内で生まれた世代もすでに自分たちの子育てに入っているほどですが、タイの法律では、難民はキャンプ外へ出ることは許可されていないため、限定された敷地内での生活はストレスに満ちており、家庭内暴力、レイプ、薬物依存が慢性的に発生するなど、社会面、心理面、安全面での懸念を生んでいます。また就労も許可されていないため援助に依存する傾向が助長されています。
国境を越えてキャンプへ新たにやってくる難民も後を立たず、UNHCRでは国境地域でこうした難民が追い返されたりすることのないよう、また迅速な難民認定の仕組みを改善できるよう、活動を重点的に行う方針です。さらに、タイ政府および現地支援団体とともに持続的な支援策を模索し、難民の保護政策を強化するため、政策改定に向けた協議を行って行きます。

教育は将来への希望

難民の約半数が、18歳以下の子どもたちです。紛争を逃れて難民キャンプにたどりつき、5年、10年、15年と長い間キャンプ内の小学校で熱心に算数を勉強するカレン族の子どもたち避難生活を送っている青年や、難民キャンプで生まれ育ち、キャンプ以外の世界を知らない子どもが大勢います。キャンプの外に出る自由のない子どもたちは知識に飢えており、教室や教材、先生が不足しているものの、学ぶ意欲に溢れています。

国語、数学、社会、理科などの教科に加え、音楽、絵画、裁縫・織物などの授業が実施されています。UNHCRの緊縮財政により、高校生以上の教育や職業訓練の機会は限られており、難民の大人も子どもも、将来への夢や希望となる「教育」の必要性を訴えています。

ナビ UNHCRの援助活動 「教育」コーナー

配給された食糧を頭に乗せて帰るミャンマー難民の女性たち(タムヒン・キャンプにて)第三国への定住の動き—。明るい兆し

ミャンマーの情勢が進展せず、難民たちがふるさとへ帰還する目処が立たない一方で、2005年から最大の受入国であるアメリカやヨーロッパ諸国への第三国定住が始まりました。2010年までに、6万5000人以上が第三国に定住し、2011年にはさらに1万人が新たな国へ出発する見込みです。ふるさとへの帰還もタイでの定住もできない難民にとって、第三国定住は恒久的解決のひとつです

2010年秋、日本でも、試験的にタイのミャンマー難民27人の第三国定住受け入れが開始されました。これはアジア地域初の試みで、2010年~2012年の3年間で、日本は計90人を受け入れる予定です。受け入れた難民に対しては、日本語習得のための機会を提供し、職業紹介または職業訓練などの支援が行われます。第1陣として受け入れた27人は2011年3月に180日間の定住支援プログラムを修了しました。日本政府は彼らが地域社会において自立した生活が営めるよう、引き続き援助を行う予定です。

タイのミャンマー難民問題はどうして生まれたのか?

職業訓練で糸を紡ぎ、布を織る女性たち(タムヒン・キャンプにて)ミャンマーの人口は約5200万人で、ビルマ族が約70%、残りの30%は100以上の少数民族から成る多民族国家です。1886年にイギリスはビルマを植民地とし分割統治を行い、トップを英国人、行政をインド人、そしてカレン族を警察および軍人としてビルマを統治しました。このことが今日のビルマ族とカレン族の紛争の要因といわれています。

第2次世界大戦で日本はビルマ族と組んで、イギリスとカレン族を追い出し1942年ビルマを占領しましたが、日本の戦況が悪化すると、ビルマ軍はイギリス軍と組み、1945年日本軍を撃退しました。1948年にビルマはイギリスから独立しましたが、ビルマ政権は少数民族の権利を認めなかったため、1948年カレン族のKNU(カレン民族同盟)は武装蜂起しました。それ以来紛争が続いています。ビルマは1962年より社会主義体制となり、1988年国軍のクーデターにより軍事政権が樹立されました。以来、民主化を求める内外の強い声が続いていましたが、2010年の総選挙を受け、2011年には23年ぶりの国会が召集され、形の上では民政に移行しました。しかし実質は軍事政権時代の実力者が依然として権力を掌握しており、完全な民主化への道のりはまだ続くようです。
(2010年11月更新)

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<タイのミャンマー難民 最新ニュース>

2011年

11月9日 洪水の被害を乗り越え、タイで続く援助活動(UNHCR本部 ニュース・翻訳)

9月20日 無国籍者の痛みを記録する – 写真家グレッグ・コンスタンティン氏インタビュー(UNHCR本部 ニュース・翻訳)

4月1日 中国人女優のヤオ・チェンさん、難民の現状を何百万人ものファンと分かち合う(UNHCR本部 ニュース・翻訳)

2010年

12月28日 UNHCR、タイ政府によるミャンマー難民強制送還の中止を求める(UNHCR本部 ニュース・翻訳)

11月12日 ミャンマーの戦闘を逃れた難民。無事な帰還には時間が必要(UNHCR本部 ニュース・翻訳)

11月9日 ミャンマーの紛争から逃れるカレン族の難民を支援(UNHCR本部 ニュース・翻訳)

11月9日 UNHCR、ミャンマーの戦闘を逃れたカレン難民を支援(駐日事務所ニュース)

9月28日 日本へようこそ、アジアで初めてとなる第三国定住プログラムが始まる(駐日事務所ニュース)

7月22日 UNHCR、マンパワー社と難民の米国での生活再建を支援(UNHCR本部ニュース・翻訳)

2009年

12月30日 UNHCR、送還されたモン族へのアクセスを主張(駐日事務所プレスリリース)

12月29日 グテーレス国連難民高等弁務官、タイ政府によるモン族のラオスへの強制送還に遺憾の意を表す(駐日事務所プレスリリース)

7月6日 タイ難民キャンプからのミャンマー難民の第三国定住が5万人を超す(駐日事務所ニュース)

7月2日 尊厳と臨時収入を同時に手にする盲目のカレン族農夫(UNHCR本部ニュース・翻訳)

2月6日 アンジェリーナ・ジョリー、タイ北部の難民キャンプにてミャンマー難民への支援を呼びかける(駐日事務所ニュース)

1月20日 UNHCR seeks access to 126 Muslim Rohingya boat people in Thailand(英語)

1月15日 UN agencies team up on family planning for refugees in Thailand(英語)


2008年

12月22日 国連難民高等弁務官、日本の第三国定住受け入れを歓迎(駐日事務所プレスリリース)

5月7日 【緊急】ミャンマーのサイクロン被害に関するUNHCRの緊急支援(UNHCR本部ニュース・翻訳)

1月29日 カレン難民、ミャンマーからの長い道のり(駐日事務所ニュース)

1月16日 UNHCR、タイに対してラオスのモン族難民を釈放するよう要請(駐日事務所ニュース)


2007年

12月11日 2万人以上のミャンマー難民が第三国定住へ(UNHCR本部ニュース・翻訳)

7月30日 タイのミャンマー難民、最大規模の第三国定住事業で1万人が出国(駐日事務所ニュース)

5月23日 タイのミャンマー難民、第三国への再定住始まる(UNHCR本部ニュース・翻訳)

4月12日 「ハレルヤ」タイ国内のミャンマー難民、身分証明が可能に(UNHCR本部ニュース・翻訳)

3月19日 ミャンマー難民の子どもたちに日本からの心の架け橋を—。ガールスカウトの高校・大学生がタイに向けて出発(駐日事務所プレスリリース)


2006年

6月15日 タイにいる14万人のミャンマー難民〜子どもたちに希望を!(ニュースレターWithyou No.9/P.6)PDF(480KB)


2005年

10月 子どもたちに明るい未来を!〜タイのミャンマー難民(UNHCRニュース難民 No.34/P.9)PDF(169KB)

9月15日 長期化するキャンプ生活の中で〜ミャンマー・タイ国境地帯に生きる難民を訪ねて(ニュースレターWithyou No.6/P.6)PDF(445KB)


2004年

5月15日 子どもたちの真剣な眼差し〜対談:沼田早苗さん&宮崎 京さん(ニュースレターWith you No.2/P.6)PDF(480KB)

1月15日 タイの難民キャンプ報告(ニュースレターWithyou No.1/P.4)PDF(480KB)

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