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ふるさとへ帰還するスリランカ国内避難民に援助の手
アラガラナム・ラヴィンドラン(Alaguratnam Ravindran)さんが数十年に渡る内戦から逃れるため、ふるさとのスリランカ東部にある小さな農場を離れたのは、彼がまだ3歳の時でした。その後結婚して子供を授かり、27年後にようやくふるさとへ戻ってきました。現在はUNHCRの支援を受けて、彼が育てた米を初めて収穫する準備に取りかかっています。
ラヴィンドランさんと彼の妻、そして3歳になる娘の一家は、6ヵ月前に帰還してから農民として生活を再スタートさせるために、UNHCRとパートナー機関、そして地元当局の援助を受けてきました。彼は、ワウニアとトリンコマレでの長期避難生活の間も、農業で身を支えてきたのです。
「再定住プログラムで、家や庭を建てるために1エーカー、稲田として3エーカーの土地が支給されました」と教えてくれました。
また、帰還先における生活手段の援助や基礎的な生活環境の整備を通して国内避難民の支援を目的とする、UNHCRの即効性の高いプロジェクト(Quick Impact Project programme = QIP)により、必要な工具や種を受け取りました。約30年間続いた紛争の後、多くの人々がふるさとへ帰還しているなかで、UNHCRとパートナー機関は帰還計画をより安定的に維持するための支援策を着実に実行しています。
「プロジェクトによって、国内避難民の帰還を継続的に実施することが可能となり、また帰還先のコミュニティ間に信頼関係を築くことができます。UNHCRは、教育、水の供給や衛生関係、その他生活の基盤となる分野において、約231のプロジェクトをこの2年以上で実施してきました」とUNHCRコロンボ事務所のローレン・ラガン(Laurent Raguin)シニア・プログラム・オフィサーは述べました。
UNHCRとパートナー機関は、スリランカ北部、東部、南西部にある9つの地域においてプロジェクトを支援してきました。プロジェクトにかかる経費は最大30万USドル(約2811万円)で、地域と国の運営委員会が、どのプログラムを実施するかを選択します。
「2009年は更に多くのプロジェクトが実施されています。地元コミュニティや帰還民と直接関わっている現地事務所からは小規模プロジェクトが推薦されています。運営委員会には政府機関、人道支援機関、そしてUNHCRからの委員が参加しています」とラガンUNHCRシニア・プログラム・オフィサーは述べました。
ラヴィンドランさんは、彼の肥沃で緑豊かな土地を見て、援助の効果を強く訴えました。「まるで人生を返してもらったかのようです。来月には米を収穫し、約3万5000ルピー(310USドル)の収入が見込めます。来期には自分自身で種を購入することができるはずです」
帰還してから最初の6か月間、国内避難民だった家族には新しい生活に慣れてゆくための支援として、UNHCRからは食糧以外の支援物資が、WFP(世界食糧計画)からは食糧が配給されます。
帰還民の一人で、現在は現地の農民組合のリーダーであるジョハール・ラジャ(Johar Raja)さんは、小規模プロジェクトはコミュニティに良い影響をもたらしたとしています。そして、「帰還民は、働いてふるさとで人生を立て直したいという熱意に満ち溢れています。UNHCRとパートナー機関の追跡調査における訪問は、見守られているという安心感を与えてくれます。そして、小規模プロジェクトの実施が、利益とより一層の希望を私たちに運んでくれるのです」と言いました。
30年続いた内戦により、50万人以上の人々が現在も国内避難を続けています。その内の約28万人は、2009年に繰り広げられた最後の戦闘の際に避難した人々です。
1ドル=93.7円で換算
原文 : For Sri Lanka’s displaced, help in returning home
ソース : News Stories
日付 : 2009年9月4日
日本語訳 : 安部健二郎、北川玲貴(国連UNHCR協会ボランティア)
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