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スリランカ北西部の村落に帰還する農漁民
反政府勢力タミール・イーラム解放の虎(LTTE)との長年にわたる内戦が終結し、荒廃していたスリランカ北西部の海辺のアリップ(Arippu)村に、UNHCRの支援によって近隣の町から人が戻りつつあります。
マナー(Mannar)地区にあるアリップ村の住民は、LTTEと政府軍の戦闘から逃れるため何年も前に村を離れていましたが、スリランカ政府は2009年5月にLTTEに対する勝利を宣言し、25年にわたるスリランカ北部および東部での紛争が終結しました。
現在、スリランカ政府はアリップとその周辺の村落への帰還を奨励・支援しています。UNHCRは6月9日に最初の帰還者グループとして1676名(約390世帯)をアリップ村に、また約555名(約150世帯)を他の5ケ所の村へ送りました。この一帯は住民の多くが農業もしくは漁業に生計を頼っています。
帰還者の中には政府による5月の実地見学に参加し、それが帰還するかどうか決める手助けとなった人もいます。
「このあたりの村のほとんどは人がいなくなっていました。避難民が帰ってくる前は、生き物の気配といえば兵士か、置き去りにされた牛くらいでした」と、帰還を決めたパトナマタン・シヴァナンタン(Pathmanathan Sivananthan)さんは言います。「帰ってもいい頃だと思いました」
アリップ村の住民の帰還を進めながら、UNCHRは帰還者が通常の生活を再開できるように物資を支給しています。帰還の支援キットには、ビニールシートとマット、バケツ、シャベル、調理器具、衣類、風防つきランプなど様々な物資が含まれます。食糧の配給は、国連世界食糧計画(WFP)が今後6ヶ月間にわたり支援を行う予定です。
「UNHCRは、帰還計画が今後も実施されるよう政府を支援しています」と、UNCHRマナー地区出張所のロカ・クド所長は述べ、続けて、住居が損壊している帰還者は、赤レンガの住宅が修理され、改築されるまではシートを利用して悪天候をしのぐことができると説明しました。
55歳になるサヴィオン・イルタラニ(Savion Irutharani)さんの話では、「遠くから家を見るときれいに見えますが、近づくと表は問題なくても後ろがなくなっていたりします。屋根が崩落したところもいくつかありました」とのことで、イルタラニさんもアリップ村でビニールシートを活用した一人です。
村の別のところでは、12歳のカウシャリャ(Kaushalya)さんが、家族で住む家の骨組みを木で組んでいるお父さんを手伝っていました。家はUNHCRと協力機関の支援を受けて完成する予定です。
「家族と一緒に戻って、自分の村にある家で楽しく暮らしたいといつも思っていました」と、照り付ける太陽のもとで杭に釘を打ち込みながら、カウシャリャさんは視察したUNHCR関係者に言いました。この2年間、彼女は家族とともにマナー地区の安全な場所にある精米所に住んでいたのです。
UNHCR関係者が話を聞いた帰還者は、生計のため漁業か農業をもう一度始めたいと言っていました。「政府が漁船を持って帰っていいといってくれました」カンダサミ・タルシャンさんは、トラックで運ばれたばかりの網を下ろしながらこう言いました。「船は74艘届くはずです。ご先祖様の土地でもうすぐ漁ができて、食べていけるようになるのを願っています。」
現在、スリランカの国内避難民は55万人と推定されています。UNHCRは東部および北西部での帰還を支援するとともに、過去数ヶ月だけで戦闘により約28万4000人が避難した、北部にある緊急避難シェルター35ヶ所の状況改善に向けてスリランカ政府を支援しています。
原文 : Farming and fishing folk return to villages in parts of north-west Sri Lanka
ソース : UNHCR News Stories
日付 : 2009年6月19日
日本語訳 : 安部健二郎、北川玲貴(国連UNHCR協会ボランティア)
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