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パキスタンのアフガニスタン織物職人が訴える、帰還を妨げるアフガニスタンの治安
パキスタン南西部のバロチスタン州サラナン難民キャンプで、ハズラット・シャーさん(Hazrat Shah, 34才)は家族と絨毯を織っています。彼らにとって猛暑を遮るためにあるものといえば、わずかな日陰だけです。
縦糸と横糸を丁寧に、手際良く織り合わせて絨毯を完成させるまでに2、3日かかります。しかし、この細かな作業をこなす器用さを持ってしても、シャー一家は避難して27年、新しい土地に溶け込めずにいます。 「長年、この難民キャンプに身元の保証なく暮らしています。どこへ行っても、何をやっても、結局自分は難民であり、よそ者であることを思い知らされるのです」とシャーさんは語ります。アフガニスタンへ帰還する予定はあるか、という問いに対して、最近地雷の犠牲になった知り合いの話を持ち出しながら「やはり故郷が一番恋しいですが、家が燃えていては一体どこへ行けるというのでしょう」と語りました。 シャーさんのような懸念は、アフガニスタン難民にとって珍しいものではありません。バロチスタンに滞在する登録難民の約80パーセントが、帰還をためらう理由として、アフガニスタンの治安状況の悪化や、生計を立てられる見込みがないことを挙げています。帰還民数が2006年から大幅に減少しているのも、このような状況が原因だと考えられています。
シャーさんの甥スールマン君(16)は高校卒業後、アフガニスタン北部のマザリシャリフで、人権と政治について学ぶことを希望していました。しかし、民族間の摩擦によりマザシャリフの治安が不安定になったため、やむなくパキスタンに残り、家業の織物業に従事することにしました。
UNHCRは2008年に入って以降、パキスタン在住のアフガニスタン難民12万人の自主的帰還を援助しています。その内およそ5000人はバロチスタン州からの帰還を果たしています。UNHCRが支援する自主的帰還のプログラムにより、2002年から330万人以上のアフガニスタン人が帰還を果たしましたが、登録難民の約200万人は未だパキスタンでの暮らしを余儀なくされているのです。
原文 : Instability delaying return, say Afghan weavers in Balochistan
ソース : UNHCR News Stories
日付 : 2008年6月4日
日本語訳 : UNHCRボランティア 日本語訳 和田杏奈・本多明子(国連UNHCR協会ボランティア)
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