





















|
 |

HOME > UNHCRの難民援助活動 > UNHCR本部 アソシエイト関係調整官 細井麻衣
UNHCR本部 アソシエイト関係調整官 細井麻衣
現在UNHCRジュネーブ本部で勤務する細井麻衣アソシエイト関係調整官は、緊急援助に対応するためのトレーニングをスウェーデンにおいて2008年3月に受けました。2008年5月にミャンマーを直撃したサイクロンによる被害を受け、合計8名で構成された緊急援助チームの一員として、5月13日より2ヶ月にわたりサイクロン被災者への緊急支援活動を行いました。
UNHCR本部での通常の業務内容を教えて下さい。
渉外担当として、日本やニュージーランド、オーストラリアといったアジア太平洋地域の国々の政府との関係調整を行っています。例えば、日本政府は毎年1億ドル(約100億円※)以上の拠出金を支払い、大きな役割を果たしています。 私の現在の業務は、政府関係者やフィールドで任務に携わるUNHCR職員との関係を保ち、拠出金を割り当て、また用途が分かるようにフィールド オフィスと協力してドナーレポートをまとめることです。
以前は国連中央緊急対応基金(CERF)の業務に携わっていました。これは緊急事態において、国連組織による早急な資金活用を目的として作られた基金で、フィールド事務所の要望に基づいて活用されています。緊急援助チームの一員としてミャンマーに派遣された際、CERFでの業務経験のお陰で、緊急事態における国連組織の機能についての知識を把握することができました。
UNHCRで働いてどれくらいになりますか?
2006年から業務に携わっていますが、学生時代、2000年から2001年までUNHCR駐日事務所の難民認定申請セクションにおいてインターンとして働きました。
緊急援助チーム に携わるようになったきっかけを教えて下さい。
UNHCRで働く前は、国際移住機関(IOM)のスーダン事務所や日本政府より派遣されボスニアで働きましたが、緊急事態に対処するためのトレーニングを受けたことはありませんでした。緊急事態においてトレーニングの成果はどのような形で発揮されるのか、またノウハウについて知りたいと考えました。緊急援助チームの一員になることはフィールド任務に携わるための良い機会であり、現場ではUNHCRの活動計画はどのように策定され、また行われているのか、ということを実際に知ることができました。
現場で難民支援に携わりたいと思った理由を聞かせて下さい。
1995年に私の故郷、神戸で大地震があり、大きな被害を受けました。突如して私達の生活は難民キャンプでのような生活に変化したのです。家族や友達は幸運にも大丈夫でしたが、街から避難しなければならない人も数多くいました。2ヶ月間、ガスなしで生活し、自衛隊が供給する水で暮らしていました。この経験から、避難を強いられたり、また生活を新たに始めるために避難する人々を支援する人々のために働く、ということはやりがいのあることだと考え、人道支援の世界に携わるようになりました。
最も大変だったことや難しかったことは何ですか?
ミャンマーに到着した最初の週はストレスがたまるものでした。というのも、メディアでも広く報じられていた通り、被害発生直後、ミャンマー当局は外国人の被災地入りを認めなかったため、被災地の正確な情報や状況の把握が難しく、サイクロン被災者への支援を迅速に行う事ができませんでした。潘基文(パン・ギムン)国連事務総長たちのの尽力により現地入りの許可は下りましたが、政府関係者が私達に同行したたため支援活動は限定されたものとなりました。被災民の多くは僧院や教会などに避難し、国際社会の活動が本格化するまでは主に民間団体からの援助に頼っていました。
現在の被災地の状況は、緊急事態という段階からはほぼ脱して、通常の生活に戻れるよう、漁網といった生活に必要な手段を提供していくという復興段階に移っていると考えています。ところが、小船で何時間もかかるようなデルタ地帯での僻地にいる人々は、未だに支援を必要としています。
最も良かったことは何ですか?
サイクロン直撃の一週間後という早い段階で到着し、他の人道援助機関とともに初期対応にあたったことは、たいへん貴重な経験となりました。私は日本出身ですが、「出身地域のアジア」で業務を行ったことは初めてです。自身も被害を受けているのにも関わらず、他の被災者への支援活動に喜んで参加してくれる、そんな素晴らしい被災者に多く出会いました。また、現地スタッフがとても協力的なことにも驚きました。被害が甚大でしたが、スーダンなどの紛争後の国での活動の経験と比べ、被災者は穏やかで我慢強いと感じました。通常の生活を送ることができない緊急事態において、多くの人が起こりうると考えるような混乱した状況は経験しませんでした。
最後に一言、お願いします。
サイクロン被災者を資金面から支援し、現地の緊急援助チームを支えてくれた世界中の人々の優しさを知ることができたのはとても大切なことでした。皆様からのご支援のお陰で、UNHCRは無事にサイクロン被災者支援を行うことができました。皆様に心より御礼申し上げます。
※UNレート 1ドル=100円(2008年10月29日現在)
|
 |