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UNHCR難民高等弁務官補、アフガン難民の状況を再確認
アフガニスタンの治安が悪化しているため、イランやパキスタンに避難するアフガン難民は、ふるさとへの帰還を躊躇しています。イランのアフガン難民の状況を視察したエリカ・フェラー高等弁務官補は、「アフガン難民がおかれている様々な状況を視察しましたが、アフガン難民が帰還をためらう最大の理由として、治安の不安定化が挙げられます。1日に5千人程が帰還していた2004年に対し、2007年は1年間で5千人程度しか帰還しませんでした。イランで避難生活を続けるアフガン難民に関してイラン当局と協力していく必要があります」と述べました。
現在イランには92万人のアフガン難民が避難していますが、中には1979年のソ連侵攻から1996−2001年のタリバン政権まで繰り返された紛争から逃れ、20年間ふるさとに帰還していない人もいます。2002年以降、UNHCRの支援を受けて帰還した84万6千人を含む、150万人のアフガン難民が帰還を果たしています。
イランはアフガン難民を受け入れて20年間、安定した援助を提供し続けています。難民は基本的な医療や教育を受けることが可能で、強制送還を強いられることもありません。イランで生まれたアフガン難民の子供を含め、自分の居場所がイランにあると認識している難民も多くいます。また、フェラー高等弁務官補によると、イランで直接話を聞いた難民が帰還をためらう主な理由として挙げたことは、就職の難しさ、教育問題、医療施設の不足、土地の入手が困難なことなどでした。
しかし、難民を受け入れているイラン国内でも生活を脅かす問題があります。イランのシスタン・バルチスタン州は、犯罪、テロ、麻薬、人身売買の横行などを理由に、2007年10月立入禁止区域(No-Go Area)に指定されました。この地域に住む8万3千人程のアフガン難民は、イラン国内にある別の難民キャンプへの移動、もしくは、不安定なアフガニスタンへの帰国を選択せざるを得なくなりました。フェラー高等弁務官補は、アフガン難民の選択によっては、難民としての身分を失う可能性があることを指摘しました。メディカルチェックを受け特別な条件を満たした者や学生たちには、都市や他の難民キャンプへの移動を援助するシステムもありますが、住み慣れた場所を離れて現在の支援を失うことや、全くの新しい環境に適応しなければならない負担感などが、難民の不安の元となっています。例えばイランで仕事を得た難民女性の中には、アフガニスタンへ帰国して行動を制限されることを懸念する人もいます。
フェラー高等弁務官補は、イランの関係当局と難民が抱える不安や将来的な課題について話し合いました。今後アフガニスタンやパキスタンを訪問し、さらにアフガン難民の全体像を掴むことを希望しています。
UNHCRは世界中で長引く難民問題を見直す事業の一環として、アフガニスタンの状況の再確認に努めています。
原文 : UNHCR protection chief launches fresh look at Afghan situation
ソース : UNHCR Briefing Notes
日付 : 2008年4月19日
日本語訳:和田杏奈・本多明子(国連UNHCR協会ボランティア)
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