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クリントン・グローバル・イニシアティブ 
〜怒りに満ちた少年が、模範生となるまで〜

UNHCR職員の助けを得て、UNHCRオフィス内でコンピューター技術を学ぶスターリン 15歳のスターリンは、数ヶ月前に勉強会に加わった時、ほとんど読み書きが出来ませんでした。一番年下の子供が自分よりずっと勉強ができることを彼は恥じていました。「僕のためにすべてを捧げてくれているおばあちゃんのためにがんばりたいんだ。ここから抜け出して、より良い生活をさせてあげたいんだ。そのためには、まず僕が勉強をして、いい仕事を手に入れないと」と、彼は話してくれました。

彼の家は、コロンビアの首都ボゴタの郊外にある最貧地域の一角にあります。そこアルトス・デ・カスーカ(Altos de Cazuca)の多くの人々は、戦闘から逃れるために、国のあらゆるところへ追われていきました。たくさんの子供たちは闘争の真っ只中で育ちました。

スターリンは以前、祖母と太平洋沿岸にある小さなアフリカ系コロンビア人の村に住んでいました。その地域には一人しか先生がいませんでしたが、彼の祖母は、学費を払うのが困難なほど貧しいのにもかかわらず、彼に学校へ行くように言いました。学費は、年間たった数ドルという金額でしたが、その地域に暮らす多くの家族にとっては高すぎる金額なのです。

そのため、スターリンは幼少期の間、数週間や数ヶ月ずつ、学校に行ったり行けなかったりで、年間を通して勉強を続けるだけのお金はありませんでした。「気にしてないよ。だって、他の子どもたちだって同じだったから。」と、彼は言います。彼は祖母の手伝いをするのが好きでした。彼は育て親である祖母のことを「ママ」と呼んでいました。

スターリンが11歳のとき、敵対するグループ間での闘争が激しくなり、村ごと逃げなくてはいけませんでした。彼は、海岸からさらに遠く離れた大きな港町に両親と住むことになりましたが、そのことは彼の人生で最悪な記憶として残りました。「お父さんは、僕がそばに居るのを嫌がっていたし、僕を学校に行かせるのは、お金の無駄だと言っていた。」と彼は話します。

町の民兵の一人がスターリンを捕まえて兵力ににしようとしましたが、彼はそこから逃れ、彼の祖母がいるボゴタにたどり着きました。そこでは、UNHCRが支援する5ヶ所のうちのひとつである読み書きサークルが運営されていました。そこは、貧困、闘争、または他の理由から学力が低下あるいはストップしたままの子どもたち向けのものでしたが、スターリンがそこへ行く勇気を持つのにはしばらく時間がかかりました。なぜなら、スターリンの学力は、8歳くらいのレベルで、3年生からスタートしなくてはいけなかったのですが、彼が混乱していたからです。「みんなが僕のことをバカにしていると思い込んでいたので、その幻想と戦っていたんだ。」と。「今は、もうそんなことを考えるのは止めたんだ。だって、僕は一番年上だからみんなの模範にならなくてはいけない、と先生に教わったし、何より、お父さんのように暴力的な人間にはなりたくないから。」とスターリンは話します。

担当の教師によれば、あと数ヶ月で彼の学力は十分伸びて、もうすぐ普通学級に入っていけるだろうと言っています。彼の夢は、コンピューターエンジニアになることです。「僕は、コンピューターを使ったことはないけど、習ってみたいんだ。」と彼は話してくれました。彼は初めてのお給料で、祖母が少しでも生活をしやすいように、家に給水装置を備え付けてあげるそうです。

UNHCRは、スターリンのように若い難民たちにも、世間並みの教育を行なえるよう活動を続けています。インターネットをベースにした「ninemillionキャンペーン」を通じて、22億米ドルまで難民教育のための資金を増やそうとしています。UNHCRでは、9月最終週にニューヨークで開催されるクリントン・グローバル・イニシアティブ(Clinton Global Initiative)での会議でそのキャンペーンを推す予定です。その大きな目的は、2010年に現在900万人いる難民の子供たちすべてに教育を受けさせることです。
ナビ 「ninemillione.orgキャンペーン」について
原文 : Clinton Global Initiative: From angry young man to model student
ソース : UNHCR News Stories
日付 : 2007年9月20日
日本語訳: 松田陽子 玉木香代子(国連UNHCR協会ボランティア)

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