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アデン湾密航者増加に対してUNHCRが対策を強化
ホダ(Hoda)さんの夫が密航業者にお金を払い、ソマリア北部からイエメンに向けて出発してから数か月が経ちますが、全く音信がありません。今では夫が海で溺死してしまったのだと信じるようになりました。そんな衝撃的な経験から渡航の危険性を知っているにも関わらず、ホダさんは、今度は彼女自身が一番年下の娘を10歳にしかならない長女に預けてイエメンに渡ろうと計画しています。
夫と子どもたちと共に昨年モガデシュを後にしたのは、イエメンは住むのに適当な場所なうえ、仕事を見つけやすいサウジアラビアにも出国しやすいと聞いたからだと、ボサッソ(Bossasso)の国内避難民居住区に身を寄せるホダさんは言います。「ボサッソに到着したとき、1人分の乗船費用しかなかったため、先に夫が渡って私たちに送金し、私が子どもたちと後から続くということにしました。それが7か月前のことでした。」
毎年、何万人もの人々が紛争、貧困そして度重なる干ばつから逃れるため、命がけでソマリアからアデン湾対岸のイエメンに渡りますが、航海中に数百名もの人々が命を落とし、悪質な密輸業者に虐待されてしまう人々もいます。
2009年第1四半期での移民や庇護希望者の数は、5万人が渡航した前年同時期と比較して30%の増加となっており、かつてない多くの人々が安全やより良い生活をもとめて命をかけている状況です。
このため、UNHCRは北東部プントランド地方にある、避難民であふれる大スラム地域を抱える商業都市ボサッソから密輸船に乗り込むのを思いとどまらせる活動を強化しました。密輸船に乗船するのは暴力や貧困から逃れようとするソマリアやエチオピアからの人々で、一人あたり50ドルから150ドルを払いアデン湾からの密航を試みますが、ボートは多くの場合、危険なほど定員オーバーの状態です。
2008年には推定1000人が亡くなり、時には非情な密輸業者がイエメン当局に発覚するのを恐れて、乗客が泳げるか否かも関わらず海中に突き落とす場合もあります。
密航船の乗客は、経済的により良い生活を求める人や庇護希望者、難民など様々です。2007年以前は、多くが湾岸諸国やヨーロッパでの職を希望するエチオピア人の若者でしたが、今日では暴力や危険にむしばまれたふるさとから避難するソマリア人が多数を占めるようになりました。
UNHCRはラジオやちらしを通じてプントランドやソマリランド(国際的には国家として未承認)でできる難民申請手続きについて告知し、潜在的な庇護希望者に対して、海を渡って命の危険を冒す必要性がないことを認知してもらえるように努めています。
UNHCRは国際的な放送局とも共同で渡航の危険性を放送し、特にエチオピア人に対して、海を渡ってイエメンに辿り着いてもソマリア人のように自動的に難民認定を受けられず、イエメン当局によりエチオピアに強制送還されることも告知していく予定です。
ボサッソでは、UNHCRと他の人道援助機関が庇護希望者になりうる人々や、避難民への保護や支援活動を行っており、ビニールシートや毛布、調理器具セット、寝具などを新生児の母親や妊婦、多くの子どもを抱える未亡人やお年寄りに配布し、時にはUNHCRから現金も支給されます。精神面でのケアや医療支援も提供しています。
UNHCRは同時に難民の人権を尊重するように現地当局に対して指導を行っています。また、UNHCRソマリア事務所と国際移住機構(IOM)は共同で、人々の緊急ニーズに対応し、 危険な密航を思いとどまらせる努力をしている人道援助団体の活動を指揮しています。
原文 : UNHCR steps up efforts to stem Gulf of Aden crossings as numbers mount
ソース : UNHCR News Stories
日付 : 2009年5月22日
日本語訳:安田万里、園田あや(国連UNHCR協会ボランティア
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