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ソマリア緊急支援 11-20報

【第20報:2011年9月16日】ソマリア国内で援助活動を拡大

ソマリア国内の一部の地域で治安状況が改善されたことに伴い、UNHCRは首都や国境付近での支援活動を拡大しています。ケニアのダダーブ難民キャンプへ向かうための通過地点となる国境(ケニア側)のリボイとソマリア南部のジュバ下流地域のドブレイで新たな活動を行うための準備が開始されました。UNHCRの推定では現在92万人のソマリア難民が、ケニア、エチオピア、ジブチ、イエメンなどの近隣諸国へ逃れています。そのうち3分の1が今年に入ってから故郷を離れた人たちです。またソマリア国内では現在140万人が避難生活を余儀なくされています。

ドブレイ食糧配給センターに集まるソマリアの国内避難民

【ソマリア】

ソマリア南部ジュバ下流域のドブレイでUNHCRが対話した地方当局は、水・食糧と医療支援が優先的に必要と述べました。また特に支援が必要なグループとして、ソマリア南部からの国内避難民、ドブレシ周辺から避難してきた農民、様々な理由で脆弱な立場におかれた家族3500世帯をあげています。毎日65世帯ほどが故郷を逃れ、リボイを経由してケニアのダダーブ難民キャンプを目指しています。故郷のドブレイで人道援助を拡大することができれば、人々は国境を越えなくて済むようになるでしょう。

【エチオピア】

エチオピアのドロアドには、9月7~8日の2日間で500人の難民が新たに到着しました。国境のアソッサからは毎日約1200人、ドロアドからは毎日200~300人がエチオピアに到着しています。ボコルマヨ難民キャンプでは、水が不足しており、1日平均一人あたり10リットル(水洗トイレ洗浄1回分)以下の水しか支給することができていない状況です。

【ケニア】

ダダーブ難民キャンプへの通過地点であるソマリア国境のリボイに、事務所と宿泊所を設け、他の国連機関やNGOの活動拠点としても使えるような施設を設置する予定です。ダダーブに到着する難民の数は減少傾向にあります。

【目の不自由なある女性の物語】


今年3月に視力を失ったマリアマ・オマールは、エチオピア東部のドロアドを訪れたUNHCRの職員にも冗談を言うような、とても元気で気丈な女性です。

彼女は自分の年齢を70歳くらいだろうと推測していますが、一人でエチオピアにいることに対する不安はないそうです。3人の子どものうち2人を数年前に黄熱病で亡くし、そのほかの家族とは連絡を取っていません。

「金のない私になんか興味がないんだ。私はもうこんな状態だし、彼らにとってはどうでもいい存在でしかない。一人の方が気楽だ。」と、写真写りを気にして、スカーフの下の髪を整えながら笑って言います。

ソマリアでのマリアマの生活は、決して楽なものではありませんでした。内戦が続くソマリアで、彼女は軍人の目につかぬように身を隠して何ヶ月も過ごしました。食糧が底をつき、目が見えなくなり、ついにゴデ地方の家を逃れる決意をしました。ソマリアから到着したとき彼女は下痢に苦しみ、ひどい脱水状態でした。

現在彼女はドロアド地区の一番新しいキャンプであるヒラウェイン難民キャンプで暮らしいます。UNHCRのスタッフは、彼女の水浴びのお手伝いやテントの掃除を行います。マリアマは健康を取り戻し、紛争の恐怖と向き合わなくてよいキャンプでの生活を、今は幸せに感じています。

幸運にもマリアマの近所には、心優しい15歳の青年モハメッドがいます。彼はマリアマにサンダルを履かせてあげたり、彼女のために毎日水汲みをするなどの手伝いをしてくれます。

UNHCRは、マリアマのような脆弱な立場にある人々への支援を日々行っています。しかし、難民たちにとって、家族や友達と支え合うことも、キャンプで得られる最も重要なサポートのひとつです。


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【第19報:2011年9月7日】ソマリア難民・国内避難民の苦難の生活

第19報では、エチオピアに逃れたソマリア難民の健康状態、最近到着した援助物資の状況、人口が超過するケニアの難民キャンプでの教育問題、そして、ソマリア国内からは8月下旬にグテーレス国連難民高等弁務官が訪れた際の報告をご紹介します。

【エチオピア】

2歳のファトマは、ドロアドの難民キャンプで手当てを受け、栄養失調から回復に向かっている
エチオピアに到着したソマリア難民の子どもの健康状態が極端に悪化していることをUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は懸念しています。ドロアド地区のコベ難民キャンプに新たに到着した難民の子どものうち、19%が急性栄養失調に見舞われています。その数は近隣地区のヒラウェインでは16%、メルカディダでは10%、ボコルマンヨで7%となっています。重度の急性栄養失調は、特に5歳以下の子どもにとっては発育障害を引き起こす要因にもなり極めて危険な事態です。

問題の解決策として、難民キャンプの食糧配給場所の増加、栄養摂取のためのセンターの追加設置、さらに栄養失調状態の難民への栄養補給を徹底するという3つの対策が取られることになりました。また難民の人々と話し合った結果、医療サービスへの促進を図るための啓蒙活動も行うことが決まりました。さらにはアウトリーチワーカーがキャンプ内のテントを一つひとつ回り、栄養摂取プログラムに登録されていない栄養失調状態の子どもが取り残されていないかどうかを確かめ、子どもたちがきちんと栄養摂取の治療を続けているかどうか確認をする予定です。厳しい現実を前に、UNHCRでは栄養失調率が下がるまでに数週間はかかると見込んでいます。

8月31日、エチオピアに新たに到着が見込まれる1万8500人のための援助物資(ビニールシート、毛布、寝袋、蚊帳)が、空路でドバイからエチオピアの首都アディスアベバへ届きました。その後援助物資はトラックに乗せられ、8月31日にゴデ地区に到着しました。配給はまもなく開始されます。

【ケニア】

1996年からケニアのダダーブ難民キャンプで働くUNHCR職員のデイビッド・オワロ・マゴロは、現在の目の当たりにしている光景はこれまでに見たこともない深刻な緊急事態であり、女性や子どもがおかれた状況は想像を絶する厳しさである、と述べています
世界一大きな難民キャンプであるケニアのダダーブ難民キャンプにある学校は、9月5日に始業式を迎えました。4万人の難民の子どもたちが通学を開始しましたが、そのうち多くの子どもたちが生まれて初めて学校へ行きました。

今年だけでも新たに15万4000人のソマリア難民が到着したダダーブですが、その半数以上が子どもです。教室、机、文具、教科書、教師数のすべてが足りない状態です。現在ダダーブの難民キャンプには、15万6000人の学齢期にある子どもが暮らしています。児童100人に対して先生はたった一人しかいません。小学校の入学率は42%、中学校は5%に留まっています。ニーズを満たすためには追加で75校の学校と教室1800室が必要となります。ソマリアからの難民で正式な教育を受けてきた子どもはわずかしかいません。

子どもたちが学校に順応しやすいように、UNHCRの事業実施パートナーは、基礎的な文字や算数の勉強ができるような教育プログラムを実施しています。これまでに5歳から13歳の子ども1500人がこのプログラムに参加しました。

ビデオ:ソマリア、モガディシュ:援助の呼びかけ(UNHCR本部サイト ビデオ・ギャラリーより)





モガディシュは危険な場所です。8月下旬にアルシャバブの軍隊が撤退して以降、治安は回復を見せていますが、完全によくなったわけではありません。治安が悪いにも関わらず、この60年間で最悪の飢きんから逃れて、モガディシュには大勢の人々が周辺地域から流れ込んでいます。

8月30日にアントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官がソマリアの首都モガディシュを訪問しました。グテーレス国連難民高等弁務官は、国際社会に対してソマリアの人々への援助を迅速に強化していく必要があると呼びかけました。

「20年間も苦しみ続けたソマリアの人々を想うと、感情的にならずにはいられません。こうした状況に至った背景は、ソマリア人自身の責任も当然のことながら問われます。しかしその一方で、国際社会もそうした問題の解決者としてばかりでなく、自分たちもその問題の一部でありえるということを認識してみてはどうでしょうか。」とグテーレス国連難民高等弁務官は話しました。

援助物資が届きました。ファトゥーマはたった今登録を終えて、配給物資を受けることができました。彼女は故郷を逃れ、保護を求めて首都へ来ました。彼女は海岸線からそう遠くない場所で大勢の人々とキャンプで避難生活を送っています。

「私はここへ来て9日目になります。街の心優しい人々に食事を恵んでもらいながら、どうにか生き延びてきました。今朝からは何も口にしていません、紅茶一杯さえも。」とファトゥーマは訴えました。

UNHCRはビニールシートなどの物資配給と食糧配給を行っています。現在モガディシュとその近郊には40万人の国内避難民が暮らしています。7月から8月にかけての2ヶ月間に10万人が移動してきました。治安が不安定な地域へ援助を届けることは緊急の優先課題として行われなければなりません。さもなければ、こうした国内避難民の居住区は広がっていくばかりです。

ナビ ソマリア、モガディシュ:援助の呼びかけ|Somalia: Guterres in Mogadishu (UNHCR本部 Video Galleries 英語)


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【第18報:2011年9月2日】過密化するケニア、新設された難民キャンプ

UNHCRの援助物資を受け取るソマリアの女性たち
8月30日にソマリア入りしたグテーレス国連難民高等弁務官は、ソマリア国内での支援も強化していくことを強調しました。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は9月半ばまでにソマリア国内において最低でも40万人を対象とする支援計画を実施しています。

また、UNHCRは現在85万のソマリア人をソマリアの近隣諸国で支援しています。そのうち50万人以上のソマリア難民を受け入れているケニアでは既存の難民キャンプだけでは受け入れ能力をオーバーしており、新たな難民キャンプの設営を行っています。

ケニア:新しい家(UNHCR本部サイト ビデオ・ギャラリーより)




飢きんから逃れてケニアへ到着したソマリアの人々にとって、ケニアの難民キャンプは決して住みやすい場所ではありませんでした。キャンプは許容人数をとうに越えてしまい人々は難民キャンプの郊外で人口超過、水不足、治安などの問題に直面しながら生活を送ってきました。

こうした問題への打開策として、2011年8月18日にイフォ2と呼ばれる新たな難民キャンプが開設されました。これまで暮らしていたダダーブ難民キャンプの外に位置する場所から10キロメートル離れたイフォ2と呼ばれる新しい難民キャンプへ、毎日数百人の人々が移動しています。

イフォ2の開設当初は、ソマリア難民の人々は自力で新しいキャンプまでの距離を移動していました。しかし、現在はUNHCRと国際移住機関(IOM)が、人々の移動のためにバスを配車するようになりました。これまで5700人のソマリア難民が移動しました。今年の11月までには3万人が新設した難民キャンプへ移動する予定です。

これまでダダーブ難民キャンプの外で厳しい生活を強いられていた人々は、より良い暮らしを求めて新しい難民キャンプでの生活を心待ちにしています。新たな難民キャンプに移り住んだ人々へは、基本生活セットとして、水汲み容器、毛布、調理器具、テントなどが配給されるほか、警察の巡回などの治安対策、水の供給、医療サービスへのアクセスなどの支援を受けることができます。またこれまでの生活環境では手が回らなかった子どもへの教育分野にも焦点を当て、学校が開設される予定となっています。

4人の子どもをもつシェリエ・サラット・ファラは、干ばつで家畜を失いケニアへ逃れてきてダダーブ難民キャンプの近郊に辿り着きました。彼の家族は、そこから第一陣としてイフォ2難民キャンプへ移動しました。「これまでに住んでいた場所(ダダーブキ難民キャンプの近郊)は、夜は危険でハイエナなどの野生動物も出ます。私たちは住む場所がなかったので簡易小屋を建てるための材料を探しに出ると、地元の人々に阻止されました。」と彼は話しました。イフォ2難民キャンプで新しいテントを提供された彼は、「以前はこんなテントはありませんでしたから、今はこんな良い家があって援助団体も歓迎してくれて、とても嬉しいです。」避難する際に自分たちの身の回りのものや所有物をほとんど持ってくることができませんでしたが、家と安全さえあればそれだけで感謝すべきことだとシェリエは話しました。

ナビ ケニア:新しい家|Kenya: New Homes (UNHCR本部 Video Galleries 英語)


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【第17報:2011年8月31日】続くソマリア難民の流出 今度はイエメンへ

ガルカヨに辿り着いた難民の家族
ガルカヨに辿り着いた難民の家族
【ソマリア】
ソマリアにおける人々の動きに変化が見られています。ソマリア南部から首都モガディシュへ避難した人の数は、7月の2万8000人を境に、8月には5000人ほど減少してきました。7月には1日あたり平均1000人が首都に逃れてきたのに対して、8月には1日あたり平均200人まで減少しています。

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は、ソマリア南部(特にアル・シャバブが支配する地域)では特に男性が移動するのを制限する動きがあると報告を受けています。また、UNHCRを含む人道援助機関による支援が次第に南部にも届きつつあるのも、首都へ逃れる人々の減少に繋がっているのではと考えられています。

【ケニア】
現在49万8000人のソマリアからの難民を受け入れているケニアでは、先月の1日あたりのソマリア難民の流入数は1500人にのぼっていましたが、今月に入り1200人に減少しています。しかし、難民の中にはかなり深刻な健康上の問題を抱えた人々もおり、聞き取り調査によると、そのような人々は治安が悪く依然として援助物資が届いていないゲドやシュベル川下流地域から逃れてきたようです。UNHCRは、ケニアのダダーブ難民キャンプ郊外にとどまっていた難民のうち2万7000人を、新たに設営した難民キャンプに移動しました。

【イエメン】
海を渡ること自体とても危険なアデン湾を越えて、ソマリアからイエメンに逃れる難民の数が増加しています。8月の1ヶ月間で3700人以上のソマリア人が、危険を冒してイエメンまで辿り着きました。

【近隣諸国に逃れているソマリア人の数】
 

2011年1月1日までの
ソマリア難民・庇護者数

2011年1月から8月に発生した
ソマリア難民・庇護者数
(①を参照)

2011年8月31日現在
ソマリア難民・庇護者数
(②を参照)

ケニア 35万1773人 15万2754人 50万4527人
エチオピア 8万1247人 7万8476人 15万9723人
ジブチ 1万4216人 3663人 1万7879人
イエメン 18万341人 1万5252人 19万5593人
合計 62万7577人 25万145人 87万7722人

①2011年1月以降、周辺国が新たに受け入れたソマリア難民の数 (月ごと)
①2011年1月以降、周辺国が新たに受け入れたソマリア難民の数(月ごと)
  ②ソマリア難民の周辺国の受け入れ (累計数)
②ソマリア難民の周辺国の受け入れ(累計数)

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【第16報:2011年8月26日】皆様のご支援によるUNHCRのソマリア緊急支援活動

7月20日に国連のパン・ギムン事務総長が、ソマリア南部が飢きんの状態にあると宣言し、国際社会に支援を呼びかけました。それから1ヶ月、皆様の温かいご支援のおかげでUNHCRは緊急支援活動を続けることができています。さらなる援助が必要とされている状況ですが、まずはこの場を借りて皆様のこれまでのご支援に心より感謝申し上げます。

【ソマリア】

「人生でこれほどひどい干ばつを経験するのは初めて」と語るカディジャ・モハメッド(78歳)
「人生でこれほどひどい干ばつを経験するのは初めて」と語るカディジャ・モハメッド(78歳)
ソマリア国内には140万人の国内避難民がいます(8月23日現在)。飢きんの状態にあるソマリア南部と、そこから逃れてきた国内避難民が暮らす首都モガディシュに、UNHCRは緊急支援パッケージを届けました。ふるさとを逃れた人々は、テント、食糧、安全な水、医療へのアクセスを緊急に必要としています。7月初旬からすでに180万人に援助物資が届けられました。まだ受け取っていない人たちのために、9月10日には、さらに2万セットの緊急支援パッケージが航路でモガディシュの港に到着する予定です。

【エチオピア】

ドロアドのコベ難民キャンプ(エチオピア)では1歳6ヶ月の娘を亡くした一家が葬儀を行っている
ドロアドのコベ難民キャンプ(エチオピア)では1歳6ヶ月の娘を亡くした一家が葬儀を行っている
UNHCRは、ソマリアから新たに1万8000人の難民が流入することを見越して、ドロアド難民キャンプから北へ250kmのゴデに緊急支援チームを配置しました。緊急支援チームは、保健、栄養、保護、調整員、難民登録などの専門家で構成されています。彼らの任務は、新たに到着した難民の登録と支援のニーズを把握することです。到着した難民のうちキャンプでの居住希望者に対しては、その移動の手伝いもします。彼らが避難生活を始めるにあたり必要となる援助物資(毛布、ビニールシート、水汲み容器、台所用品、寝袋、バケツ、蚊帳)は、今週末にドバイからエチオピアの首都アディスアベバへ届けられます。

支援の最優先課題は、人々の命を守りぬくことです。そうするためにも、新たに到着する人々に、食糧と水の提供と医療支援を行うことが不可欠です。現在2万5000人の難民が暮らすエチオピア南東部のコベ難民キャンプにおける死亡率の高さも引き続き懸念されています。第14報でもお伝えしたとおり、深刻な栄養失調に加え、衛生状態の悪さと麻疹(はしか)が死因となっているため、子どもたちを対象に大規模な予防接種キャンペーンを実施しています。このキャンペーンでは、ポリオワクチンの接種と栄養状態の検査も行われます。栄養状態を改善するための支援は、難民キャンプに限らず、より多くの人々に届けられるように支援範囲を広げています。

【ケニア】

ダダーブの難民キャンプには、今も毎日平均1200人の難民が到着しています。キャンプは設立当初の定員の5倍近くまで人口が増加したため、新たな難民キャンプが設営されました。ダダーブ郊外に暮らしていた難民たちは、バスに乗って新しいキャンプへ移動を開始しました。

【フォトギャラリー】ソマリアへの緊急空輸:UNHCRは5年ぶりに輸送機を飛ばす

UNHCRは、紛争によって破壊されたソマリアの首都モガディシュへ5年ぶりに空輸で緊急援助物資を運び入れました。干ばつと飢餓の犠牲となった大勢のソマリア人は、食糧、水、薬、援助を求めて首都へ逃れてきました。

8月8日以来、100トンの援助物資を積んだ輸送機が、UNHCRのドバイの倉庫からモガディシュに到着しました。最近到着した輸送機では、高カロリービスケット、ビニールシート、寝袋、毛布、水汲み容器、台所用品などが運び入れられました。

UNHCRは通常、安全上の配慮から航路または陸路でモガディシュへ援助物資を送っています。今回は予想以上の難民・避難民の流出に早急に対応するために、空輸により援助物資を輸送することになりました。現在モガディシュには、50万人以上の国内避難民がいます。

8月13日モガディシュ国際空港に援助物資が到着
8月13日モガディシュ国際空港に援助物資が到着

  空港近くのアル・アッダーラ国内避難民居住地へ援助物資を運ぶため段ボールをトラックに乗せる
空港近くのアル・アッダーラ国内避難民居住地へ援助物資を運ぶため段ボールをトラックに乗せる

アル・アッダーラ国内避難民居住地に物資が届く
アル・アッダーラ国内避難民居住地に物資が届く

  栄養失調の子どもたちが物資を待つ
栄養失調の子どもたちが物資を待つ

国内避難民登録カードを片手に援助物資を待つソマリア女性
国内避難民登録カードを片手に援助物資を待つソマリア女性

  援助物資の配給を待つ女性たち
援助物資の配給を待つ女性たち

UNHCRからの援助物資を持って帰る女性
UNHCRからの援助物資を持って帰る女性

  国内避難民のソマリア人一家。「食べ物がなくて弱っていて、自分の話をするのも困難な状態」と話す母親のイライズ
国内避難民のソマリア人一家。「食べ物がなくて弱っていて、自分の話をするのも困難な状態」と話す母親のイライズ

アル・アッダーラの様子
アル・アッダーラの様子

  栄養失調に苦しむマリエマ(8歳)と父親のモハメッド。「干ばつで家畜はみんな死んでしまった。残された選択肢は首都モガディシュで支援を受けて暮らすこと」
栄養失調に苦しむマリエマ(8歳)と父親のモハメッド。「干ばつで家畜はみんな死んでしまった。残された選択肢は首都モガディシュで支援を受けて暮らすこと」

ビリサイ・モハメッドと二人の子ども。着の身着のまま数日間歩いて国内避難民居住地へ到着した
ビリサイ・モハメッドと二人の子ども。着の身着のまま数日間歩いて国内避難民居住地へ到着した

  アル・アッダーラに暮らす母と子
アル・アッダーラに暮らす母と子


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【第15報:2011年8月22日】続くアフリカの危機 援助の需要

カディジャと子ども。モガディシュのアル・アッダーラ国内避難民居住地にて、座り込んで将来について考える。ふるさとの干ばつの被害から逃れ、首都へやってきた

UNHCRの支援はモガディシュで重要な働きをしているが、いっそうの支援が必要である

カディジャは今ショック状態にあります。32歳の彼女は、ここ2週間で生活の術を失い、田舎の家を離れ世界で最も危険な街の一つにある惨めな国内避難民の居住地へ逃れてきました。

「私にはもう自分の家もないし、子どもたちは私の監視なしには自由に外で遊びまわることもできないわ」

モガディシュにある満員状態のアル・アッダーラ国内避難民居住地にて、先週末UNHCRが援助物資の配給を行った際に彼女はこう漏らしました。

「この生活は私が子どもたちのために望んだものではないわ。でも私はここにいる。最善を望まなければならない」

モガディシュの国際空港からたった5分の場所に位置するアル・アッダーラ国内避難民居住地は、今年初めからソマリア南部や中部の干ばつや飢餓に苦しみ、逃れてきた大勢の人々が支援を求めてやってきて出来上がりました。モガディシュには自発的に作り上げられた国内避難民居住地がいくつかありますが、アル・アッダーラは現在1万3000人の国内避難民の住まいと化しています。

長期化する紛争の最中に起きた過去半世紀最悪の干ばつに見舞われたソマリアの人々は、緊急に国際的な支援を必要としています。UNHCRは今月、約50万人の国内避難民が避難生活を送っていると推定されるアル・アッダーラをはじめとするモガディシュ周辺の人々へ支援を届けられるよう、100トン以上の援助物資を積んだ3機の輸送機を飛ばしました。

モガディシュの北西ディンソール地区に暮らしてきたカディジャと彼女の家族はある決断を迫られました。

「私たちはただそこを去ることしかできなかった。もしあのまま残っていたらたぶんもう生きていないわ。私たちは40頭の牛と3ヘクタールの土地を失った。農地では長い間、ソルガム(モロコシ属)やトウモロコシを栽培することもできなかった。穀物倉は空となってついに食べ物は尽きたの。」

しかしそこを去るのは難しい決断でした。

「ディンソールは私の生まれた場所であり、私が育った場所であり、自立して自分の家庭を築いた場所でもあるから、そこを去ることはとても難しいことだったわ。お金もなかったから、私たちは歩かなければならなかったの。」

と、夫と3人の子どもをふるさとに残してきたカディジャは説明しました。彼女の長女は、おばあちゃんの面倒を見るために居残ることにしました。

カディジャと家族は、2日間かけてモガディシュの北西部に位置する湾岸地域の大都市バイダオまで行きました。途中で飢餓に苦しむ瀕死状態の子どもたちを何人も見たと言います。

「自分の子どもたちが食べ物を求めて泣く姿は、私を苦しめたわ。子どもが生きていくためのチャンスがあるモガディシュに行くことを、いつになく強い気持ちで決意したの。」

バイドアでカディジャたちはトラックに乗せてもらうことができました。途中で民兵によって止められている道を通過するための交渉をし、様々な困難に直面しながら3日かけてモガディシュに到着しました。

モガディシュは軍人で溢れかえっています。トラックの荷台に銃器を乗せたトラックを運転している若い軍人などもいます。軍服を身に纏い、やせ細った体に銃弾をベルトで括りつけた男たちが、UNHCRの空輸された援助物資が運ばれている間、空港やアル・アッダーラをパトロールしていました。

彼らは緊迫した状態で現れ、何か悪いことがこれから起こることを予期するかのように、周囲を見渡し、武器をしっかりと握り締めていました。1991年から暴動などに悩まされてきたこの都市では、こんな緊迫状態の中も騒ぎ立てることなく、ソマリア人の少年は遊び、女性は食料雑貨を小さな商店で売り、いつもどおりの生活を送っています。

アル・アッダーラは人があまりに多く、枝やぼろ布や段ボールで作った簡易住居での惨めな暮らしの中で前向きに生きていくことは簡単ではありません。彼らの多くは飢きんが宣言されたゲドとシャベル川中・下流域出身者です。お腹の空いた子どもたちの泣き声は、ソマリアで繰り広げられる生死のドラマを、絶え間なく思い出させるものです。

多くの子どもたちは何日間もまともな食事を口にできていません。栄養失調やウィルス性の感染症や麻疹にかかり、何もできずただ母親の横でぐったりとしながら必死で生きようとする子どもたちもいます。少し年上の体力のある子たちは、簡易住居でこの地獄のような日々を忘れられるように眠り、一日が終わるのを待ちます。

UNHCRの輸送機により運び入れられたテントや緊急支援パッケージ3万セットなどの援助物資は、人々の苦しみを軽減する助けになるかもしれません。しかし、死を防ぐためにはもっともっとたくさんの支援が必要です。

「私たちの運び入れている援助物資はまだまだ十分とは言えませんが、少しずつ私たちはプラスの効果をもたらしています。最も重要なことは、この国の機能を麻痺させてしまった飢きんの苦しみを和らげるために、可能な限りの緊急援助を行うことです。」

と、UNHCR駐ソマリア事務所ブルノ・ゲッド代表は話しました。

ナビ UNHCRの支援はモガディシュで重要な働きをしているが、いっそうの支援が必要である|UNHCR aid makes a difference in Mogadishu, but still not enough(UNHCR本部 News Stories 英語)

飢餓に苦しむ人々の死を防ぎたい―。
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【第14報:2011年8月18日】増加する子どもの死亡率

エチオピア東部に辿り着いたソマリア難民たち

【エチオピア】

干ばつと飢餓が深刻なソマリアから、エチオピア東部に逃れてきた難民の子どもたちの健康状態が危機的な状態にあります。エチオピア東部に難民キャンプが開設された6月以降、5歳以下の子どもが毎日平均10人も死亡しています。

当初、死亡の主な要因は栄養失調とされていましたが、エチオピアの4つの難民キャンプでは、麻疹(はしか)のような症状が流行しはじめました。UNHCRが把握する限りでも、麻疹にかかった子ども150人のうち11人が死亡しました。麻疹は感染性が非常に高く、栄養失調状態の子どもには大きな打撃を与えます。

死者がこれ以上増えないよう、UNHCRはパートナー団体と協力して緊急で麻疹の伝染を防ぐ対策を講じています。まずは8月15日に一つ目の難民キャンプで、生後6ヶ月から15才の子どもを対象に予防接種を行いました。続いて残りのキャンプに暮らす子どもたちへも同じ予防接種を行う予定です。同時に衛生と病気への認知のための啓発活動を行う必要があります。

ソマリアからエチオピアには、この6週間で新たに1万7500人がこれまでとは別の国境通過点を越えて逃れてきました。これまでに逃れて来た多くのソマリア難民が、エチオピア南部のドロアドの国境を通過してきたのに対し、今回は出身地域の異なるソマリア難民がドロアドから北東250kmに位置する国境地点から入国してきました。これらの難民の95パーセントが女性と子どもであり、その多くが劣悪な健康状態にあります。UNHCRとエチオピア政府は、この人々に対し1か月分の食糧配給を行うことを決定しました。また、これらの人々が必要とする薬を緊急に取り寄せる必要性があります。新たに到着した人々の健康状態を考慮すると、ドロアド近郊へ移動させることも危険な状態です。

【ソマリア 国内避難民】

8月13日、援助物資100トンを積んだ3機目の輸送機が首都モガディシュに到着しました。モガディシュ空港から5分離れた場所にも、2ヶ月前に国内避難民のキャンプが設営されました。現在1万3000人が暮らすこのアルアダ・キャンプにも援助物資が届けられました。アルアド国内避難民キャンプもエチオピアと同様、麻疹に苦しむ子どもたちがいます。またコレラの流行も懸念されています。

ナビ ソマリア:モガディシュでの援助物資配布|Somalia: Mogadishu Aid Distribution (UNHCR本部 Video Galleries 英語)

ソマリアからケニアに逃れてた難民の子ども

【ケニア】

ケニアのダダーブにある難民キャンプには現在44万人のソマリア難民が暮らしています。人口増加に伴う新たな難民キャンプの設営が実現し、UNHCRは難民の移動準備に取り掛かっています。新しく開設されたキャンプ地には、現時点で600張のテントが設置されました。

ケニア:ソマリアからケニアへ(UNHCR本部サイト ビデオ・ギャラリーより)







ここはケニアのダダーブ難民キャンプの郊外です。2年間も雨が降らず、日照りの続いたソマリアの故郷から逃れた大勢の人々がここへやってきました。人々は何日もかけてここへ到着します。歩いて来る人、車に乗って来る人、それぞれです。

マリアム・マハリム・フセインは3人の子どもの母親です。ソマリア南部のウフロから、6日間かけて彼女は夫とともにやってきました。妊娠中であった彼女にとって、この移動は過酷な旅となりました。

「干ばつと飢えが原因となって私はソマリアから逃れてきました。旅が始まって6日目の晩に陣痛が始まり、夫と、一緒に旅をしていた他の女性に助けられて私は車の中で出産しました。」

車が故障して、周囲からハイエナの鳴き声が聞こえてきたとき、マリアムは怯えたと言います。彼女と赤ちゃんは無事ダダーブ難民キャンプにたどり着きましたが、不運にもそうならなかった女性たちもいたと言います。

「旅の間、女性たちは苦しんでいました。車の中で双子を産んだ女性がいましたが、そのうち一人は死んでしまいました。」

ファトゥマ・ゴハトゥ・ロボには4人の子どもがいました。一番下の子はまだ生後5ヶ月でした。彼女はヘガーから20日間かけてとても危険な思いをしながらダダーブ難民キャンプへ到着しました。

「途中で私たちは強盗に襲われて、持ち物全てを奪われました。」

彼女の夫は襲われたときに負傷し、旅の途中で悲劇的に5ヶ月の赤ちゃんは亡くなりました。

「私が母乳を与えられなかったから赤ちゃんは死んでしまったの。キャンプで遺体を埋葬するために、1日中赤ん坊を抱きかかえて歩きまわりました。」

ファトゥマは何があっても赤ちゃんをきちんと埋葬してあげる必要があると考えました。キャンプでは、埋葬が日常的に行われているため、ファトゥマも助けを得ることができました。赤ちゃんはこの墓に埋葬されました。危険に遭いやすいのは子どもですが、大人や年配の人々も安全とは言えません。

これは31歳の男性の葬儀です。彼は4人の子どもと妻に先立たれたため、近所の人々に埋葬されました。近所の人々によると、この家族の死因は飢餓です。

過去50年間で最悪の飢きんによるソマリアの死者を一人、また一人埋葬しながら、これからも死者が出てくることを彼らは覚悟せざるを得ません。

ナビ ケニア:ソマリアからケニアへ|Kenya: Refugee Women (UNHCR本部 Video Galleries 英語)


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【第13報:2011年8月16日】アフリカの角 危機状態が続く

ハワは、ソマリアからエチオピアに逃れてきた身寄りのないお年寄りです
いまソマリアに広がっている危機は、ソマリア一国だけの問題ではありません。ソマリア国内でふるさとを追われ、逃れている国内避難民は推定146万人。それに加え、ケニア、エチオピア、ジブチなど周辺国には87万人に近いソマリア難民が逃れており、ソマリアからの難民を寛容に受け入れているアフリカの角と呼ばれる周辺国にとっても、大きな負担となっています。また、ソマリア難民にとっても、先の見えない状況が続いています。

ハワ(右写真)は、ソマリアからエチオピアに逃れてきた身寄りのないお年寄りです。ソマリアとの国境沿いにあるエチオピアのドロアド一時避難所では、目が不自由なハワの身の回りのことを、ソマリアで近所に住んでいた人たちが世話をしてくれていますが、ハワはこれからのことに不安を抱えています。

【エチオピア】

ドロアド一時避難所では、現在、毎日平均で200人から300人の難民がソマリアから避難をしてきます。この数は7月の一日平均1000人に比べかなり減少しています。しかし、依然としてドロアド一時避難所はその受け入れ能力を超えて、人々で溢れかえっています。

UNHCRはIOM(国際移住機関)と国境なき医師団(オランダ)などと協力して、ドロアド一時避難所から毎日1000人のペースで、新しく建設されたヒラウェン難民キャンプへとソマリア難民の移動を行っています。新しくヒラウェン難民キャンプに移動した難民にはWFP(国連世界食糧計画)が温かい食事を、そして、UNHCRが生活に必要な物資を提供しています。

ドロアド一時避難所で難民登録を待つソマリア難民たち
ドロアド一時避難所で難民登録を待つソマリア難民たち
この移動の目的は、1万5000人のソマリア難民を混み合っているドロアド一時避難所から新しい難民キャンプへ移すことによって、より良いサービスや安全を提供することです。

8月11日には、コベ難民キャンプにて、麻疹(はしか)の大規模な感染を抑えるため、1万8000人の子どもたちへの予防接種が行われました。ドロアド一時避難所では、8月10日から14日までの間に、国境なき医師団(スペイン)がエチオピア政府と協力して、避難所に逃れてきたすべての子どもたちへ予防接種を行ないました。この活動は国境付近の各難民キャンプでも行われる予定です。

現在12万人のソマリア難民を受け入れているドロアド近郊の4つの難民キャンプ(コベ、アハマタ、ボコマヨ、メルケディア)では、93件の麻疹が確認されました。この麻疹により3人が亡くなっています。UNHCRは、難民キャンプで死亡の原因となる急性栄養失調、下痢、気管支系の病気に並んで、麻疹が死亡に至る病気であるとして、ドロアド周辺の難民キャンプで人々に注意を喚起しています。

Somalia: Desperate for Aid
Somalia: Desperate for Aid

【ソマリア】

UNHCRの援助物資を載せた第二便の飛行機が、8月11日に首都モガディシュの国際空港に到着し、32トンの物資が無事にソマリアに届きました。人口37万人と推定されるモガディシュへ、これまでに紛争などの影響で逃れてきた国内避難民に加え、ここ2ヶ月間で新たに10万人の国内避難民が飢餓や続く紛争により逃れてきました。UNHCRは18万人分の援助物資をモガディシュとソマリア南部や中部に配布する準備を行っています。
映像で見るソマリア国内の状況はこちらから
ナビ ソマリア:援助を求めて|Somalia: Desperate for Aid (UNHCR本部 Video Galleries 英語)

新たな難民キャンプを建設するために、懸命な努力が続けられている
新たな難民キャンプを建設するために、懸命な努力が続けられている

【ケニア】

8月に入り一日平均で1500人のソマリア難民が押し寄せるケニアのイフォ、ダガハリ、ハガデラから形成されるダダーブ難民キャンプでは、混雑の緩和を図るために、イフォ難民キャンプの一部を拡大して新しい難民キャンプが作られました。更に、新たに9万人が収容できるハガデラ難民キャンプの近くに、UNHCRはカンビオ難民キャンプを建設中です。現在、テントの設営や水の確保、病院、学校などの建設が始まっています。

ケニア東部のダダーブに難民キャンプを建設した当時、これらの難民キャンプの収容能力は9万人でした。現在、44万人の難民が押し寄せているダダーブ難民キャンプでは、4万5000張のテントを緊急に必要としています。


UNHCRがソマリア、ケニア、エチオピア、ジブチで活動するために必要とする、今回の危機に対して必要な資金のうち、まだ61%しか集まっていません。

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この危機へ引き続き、皆様のご協力をお願いいたします。

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【第12報:2011年8月12日】ソマリア緊急支援-UNHCRに求められる役割とは

UNHCRは、拡大するソマリアの人道危機に対し、難民の受け入れ態勢を強化しています。 ソマリアの国連チームは、緊急事態の対応策として干ばつの被害や飢饉に苦しむソマリアの人々が、できる限り国境を越えることなく、出身地域もしくは国内の別の地域で援助を受けられるようにすることを優先課題としました。

その中で、UNHCRが担当する業務は緊急援助物資の支給や、難民・国内避難民の移動状況の把握、住居や食糧以外の物資の配給調整や人々の保護に関する調整といった分野です。また、ソマリアの緊急支援は、WFP(国連世界食糧計画)、UNICEF(国連児童基金)など他の国連機関と連携しあいながら行われています。

たとえば、WFPなどが水や食糧などを支給しますが、その保管のためには、UNHCRが支給する水汲み容器、バケツ、ポット、皿などが使われます。また、UNHCRが難民・国内避難民の移動状況を把握することは、他の援助機関がどの地域にどのような支援を届けるかを検討するための重要な情報となります。

今後のUNHCRの目標としては、ソマリアから多くの難民を受け入れている隣国のケニアやエチオピアとの国境付近での活動を強化することです。現在は他の国に逃れ避難生活を送る難民も、雨季の訪れとともに、農作業を開始するためにソマリアへ帰ろうとするはずです。そのときに備える必要もあります。

2010年以降、安全上の理由から、ソマリア中部でのUNHCR職員の活動が制限されてきましたが、現在は状況が変わり、数名の職員の滞在が許可されました。こうした動きからも、地域の人々へ支援が届けやすくなります。また首都モガディシュへ逃れる人々の増加に対応するため、首都の業務も今後拡大していく予定です。

ビデオ:Somalia First Airlift - 緊急空輸機1機目がソマリアへ (UNHCR本部サイト ビデオ・ギャラリーより)


5年以上ぶりにUNHCRの緊急空輸機が、ソマリアのアデンアブドゥール国際空港に到着しました。ビニールシートなどを含む、31トンの援助物資をドバイにあるUNHCRの倉庫から運んできました。この援助物資は、干ばつと飢餓に苦しむソマリアの国内避難民に届けられます。「避難民が住む場所を確保するためのビニールシート、寝床となるマット、掛け布団、台所用品、水汲み容器などの援助物資は、どれも今すぐ必要とするものです」とブルノ・ゲッドUNHCR駐ソマリア代表は語りました。



アミーナは、ソマリア南西部のバイドア地区で小さな農地を所有し、2匹の牛を飼っていました。干ばつにより牛が死んだとき、彼女はその地を離れる決意をしました。彼女と息子は、20日間かけて首都モガディシュへたどり着きました。
「食べものを求めて家を離れました。病気の私と息子を助けてもらいたいと思ってここへ来ました」とアミーナは話しました。
ビニールシートや枝で組み立てられた住居が連なるアウアブダラッラーと呼ばれる居住地区には、2000世帯以上、12000人以上の避難民が暮らしているとUNHCRは推定しています。ここにいるすべての人が、食糧や水、安全な場所を必要としています。

アダムは、深刻な栄養失調状態にあります。UNHCRのモハメッド・アダンは、「この子だけではないのです。ここにいるほぼすべての子どもたちは栄養失調に加えて、感染症など何か他の問題があったとしても、その治療を受けられる施設がないのです。」と話しました。

子どもたちや脆弱な人々には、体力を回復してもらうために高カロリービスケットが支給されます。この居住地は、モガディシュの中でも最低の環境だと言われています。この2ヶ月で10万人もの人々が、何年間も紛争の舞台となっていたこの町へ避難してきました。この町には、助けを求められるかすかな希望があるため、この度の危機以前にも、紛争中であるにもかかわらず37万人もの国内避難民が暮らしてきました。

アミーナは、故郷に帰る意思があることを伝えました。「もし状況が良くなって、雨が降って、飢餓がなくなって、家畜が死なずにすんで、まともな生活が送れるようになったら、そのとき帰りたいです。でも今の状況のままでは、帰る目的がありません。」

UNHCRは、より多くの人に支援が届くよう、近々にソマリアへ援助物資を乗せた飛行機を2度飛ばす予定です。すでに緊急支援パッケージを2万セット、さらに8月下旬までに3万5000セットを追加で支給し、7月と8月あわせて33万人に支援を行うことを目標にしています。空輸された援助物資により、ソマリアの多くの人々が自国に留まり、雨が降るまでの間、国内の避難所で生活が送れるよう支援を続けます。

ナビ ソマリア:緊急空輸機1機目がソマリアへ|Somalia: First airliftclose (UNHCR本部 Video Galleries 英語)


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【第11報:2011年8月12日】ビデオで見るダダーブ難民キャンプ

前回のニュースでケニアのダダーブ難民キャンプでは、依然として多くのソマリア難民が逃れてきていると報告しましたが、そのダダーブ難民キャンプから最新の映像が届きました。現地の状況をぜひご覧ください。そして、状況改善のために力を貸してださい。

ビデオ:膨れ上がるダダーブ難民キャンプ (UNHCR本部サイト ビデオ・ギャラリーより)


ケニアにあるダダーブ難民キャンプは3つ(イフォ、ダガハリ、ハガデラ)の難民キャンプで形成されています。到着する難民数は増加の一途をたどり、現在では小さな市街地のようです。ダダーブ難民キャンプにたどり着く難民数は、7月は約1300人/日、8月は約1500人/日と依然増え続けています。今年1月から、ダダーブ難民キャンプに逃れてきた人々の合計は、16万人にのぼっています。

難民キャンプの受け入れ能力は、すでに限界を超えており、多くの難民は難民キャンプの近郊で当面暮らすことを余儀なくされています。

シュクリン・アブディ・シェーケは6人の家族とともに、南部ソマリアからケニアに逃れてきました。飼っていた家畜は、干ばつによりすでに全滅してしまいました。ソマリア南部からダダーブまでの長い道のりを歩いてきた彼は、難民キャンプが満杯という事態を知りました。到着当時、彼らは難民キャンプの区域外で一時的に暮らしていましたが、最近になってようやく新たに拡大されたイフォ難民キャンプに入ることができました。「最初にキャンプに来たときには(難民キャンプが満杯だったので、キャンプの外の)木の下に住んでいました。でも今は家族とともにテントで暮らすことができて幸せです。そして、僕はここで水や食事など、何らかの援助を受けることができるのです。」

この2週間のうちに1万2000人の難民が新たに拡大された難民キャンプに移されました。しかし、この場所もすぐにいっぱいになってしまいます。UNHCRは11月の末までに、現在ダダーブ難民キャンプの区域外に暮らしている18万人を新たな場所に移動させる予定です。

難民キャンプの外で暮らすというのは理想から程遠い状況ですが、新たな難民キャンプへ移動できれば、難民の人々の安全が守られます。

UNHCRケニアのスポークスマンであるエマニュエルは言います。「彼らは水やよい衛生環境(トイレや下水など)、そして、難民キャンプ内では、警備の面でも身の安全が守られています。難民キャンプの外で暮らしている難民が新しい場所に移り住むことは、難民キャンプの外よりも、ずっと良い環境になります。」

ハワ・ハッサンは、ソマリア国内の紛争で夫を亡くした後、家族が所有する農地で働いていました。しかし、ソマリア国内で続く紛争による危険と飢餓により、ダダーブに逃れて来ました。最初にケニアに到着したとき、彼女はキャンプ近郊のテントでほかの家族と一緒に住んでいましたが、今では、ほかの家族とテントを共有し、難民キャンプの中に住むことができました。「ここは私のテントではありません。私がケニアにたどり着いた際に私を受け入れてくれた親戚のテントです。私には行くところがありません。UNHCRが私のテントをくれるのを待っています。」

多くの難民は、支援がある安全な隣国へたどり着くために、何週間も歩き続けますが、たどり着いたときには、疲労とのどがからからの状態になります。それでも、少なくともここには、支援と安全があります。

ナビ ケニア:膨れ上がるダダーブ難民キャンプ|Kenya: Dadaab Keeps Growing (UNHCR本部 Video Galleries 英語)


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