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ソマリア緊急支援

ナビ 《インタビュー》UNHCRケニア事務所渉外担当官 箱崎律香
ナビ From the Field ~難民支援の現場から 03~ UNHCRソマリア事務所副代表 伊藤礼樹

【第28報:2012年2月15日】アデン湾を渡るソマリア難民

2月上旬、アデン湾の渡航中に、ソマリア難民たちを乗せたボードが事故に遭い、少なくとも11人が溺死し、残り34人が行方不明となりました。ソマリア海岸で発見された生存者の話によると、3人の密航業者と58人の乗客を乗せたボートは、2月4日にイエメンへ向けて出発したようです。衝撃的なことに、ボートのエンジンに故障が見つかると、密航業者は強制的に22人の乗客に海へ飛び込むよう命令をしたそうです。

UNHCRはこの悲劇に深い遺憾の意を表しています。現在、ソマリアの港町であるBossasoの地元政府が、事件の解明に当たっています。11人の死体が、Bossaso から西へ30キロメートル離れたCeelaayo村の海辺で発見されました。地元政府は、さらに、13人の生存者を発見し、その中には、女性2人と10代の子ども1人も含まれていました。地元政府の協力により、負傷者は病院へ搬送され、治療を受けています。多くの負傷者は、ボート内の火事により火傷を負っています。

毎年、暴力や人権侵害から逃れるため、何万人という人々が、密航業者を通じてソマリアとエチオピアから、アデン湾を渡り、イエメンへ避難しています。しかし、多くの人々が、途中でボートが転覆したり、密航業者から暴力を受けたり、ボートの上から海へ落とされたり、海岸へ到着をする前にボートから下ろされたりして、無事にイエメンへ到着することができません。

2009年に、UNHCRはIOMや他の国際機関と協力をして対策チームを作り、紅海とアデン湾を渡ろうとする人々に密航業者を通じたイエメンへの渡航の危険性を訴えています。しかし、依然として、危険な渡航を続ける人々は後を絶ちません。

イエメンの治安が悪化しているにもかかわらず、ソマリアを含む「アフリカの角」といわれる地域から、2011年だけでも約10万人の難民や庇護希望者などがアデン湾と紅海を渡ってイエメンを目指しました。

詳細はこちら ナビ Somalis perish in new boat disaster in Gulf of Aden (UNHCR本部 Briefing Notes 英語)

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【第27報:2012年2月8日】農業の再開に期待を寄せて~一時的に故郷ソマリアへ難民が帰還

国連は、ソマリア国内の飢きんが最悪の状況を脱したものの、国内の治安は依然として悪く、避難生活を強いられている人の数はこの数ヶ月で倍増していると発表しました。この状況の中、ソマリアではこれから雨期に入ると予測されており、2012年1月には、ケニアやエチオピアに避難していたソマリア難民のうち約7000人が、農作業を再開しようと、一時的に故郷に帰還しました。しかし、ソマリアに長く滞在することは危険であるため、妻や子どもは難民キャンプに残しており、農作物の収穫後、家族のもとに戻る予定です。

UNHCRは、ソマリアへ帰還する難民に対して、帰路における危険性を警告し、慎重に行動をするよう注意を呼びかけています。また、UNHCRは、ソマリアとの国境沿いの町や村で、帰還する人々へ緊急支援セットを配給する予定です。

UNHCRは、今回のソマリアへの一時帰還は、現地の状況をよく把握した上で、難民が自発的に行うものであり、ソマリアの状況は、依然として不安定であるため、計画的な帰還を行う時期ではないと考えています。飢きんと干ばつは最悪の状況を脱しましたが、引き続き治安の回復は見られず、国内避難民の数は増え続けています。昨年12月から今年1月にかけて、約4万6000人のソマリアの人々が故郷を追われましたが、その半分以上は、身に危険を感じての決断でした。現在、約136万人のソマリアの人々が国内避難民となっています。

ソマリアに自主的に帰還する人がいる一方で、今もソマリアからの人々の避難は続いており、今年1月には、2000人を超える人々がエチオピアのドロアドにある難民キャンプに逃れてきました。UNHCRは、新たに到着した難民たちを、その中で最も新しいBur Amino難民キャンプに移動をさせています。

先週、UNHCRはBur Amino難民キャンプで、ポリオが発症した可能性があると報告しています。検査結果は陰性でしたが、来週、ポリオの予防接種キャンペーンをエチオピアのソマリ州で行う予定です。UNHCRはWHOなど、他の機関と協力をしながら、このキャンペーンの準備を進めており、ワクチンが現地に届き次第、開始する予定です。

昨年1月以降、29万3000人を超えるソマリアの人々が、紛争と飢きんの影響で国を追われ、隣国ケニア、エチオピア、ジプチ、イエメンに避難しています。

詳細はこちら ナビ Farming prospects prompt some refugees to head back to Somalia temporarily (UNHCR本部 Briefing Notes 英語)

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【第26報:2011年12月28日】ダダーブ難民キャンプの治安悪化を懸念

ケニアのダダーブ難民キャンプ
ソマリア難民46万人以上が避難生活を送っているケニア北部のダダーブでは、爆発や誘拐などの事件が続いて起きています。グテーレス国連難民高等弁務官は、「女性、子ども、老人が大部分を占める難民、そして援助活動に携わる者のために、難民キャンプは平和な場所でなくてはなりません」と訴えています。

紛争、迫害、干ばつ、飢餓によって2011年にソマリアを逃れた約30万人の半数以上がダダーブに、その他はエチオピア、イエメン、ジブチに避難しました。

ダダーブではこの1年、難民キャンプの土地拡張、難民登録、緊急援助物資の配布を続け、治安が悪化した10月以降は、食糧や水、医療の提供など、命綱となる支援はかろうじて続けていますが、それ以外の活動は困難になっています。UNHCRと事業実施パートナーはなんとかこの状況を打開する術を探しています。

ソマリアは、世界最悪の人道危機状況にあり、95万人以上が難民となって近隣諸国に逃れ、146万人は国内で避難を余儀なくされています。

詳細はこちら ナビ Twin blasts in Dadaab raise concerns of worsening security (UNHCR本部 News Stories 英語)

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【UNHCR News Stories】
イエメンに避難した2万人を含め、2011年にソマリアから逃れた人々は約32万人

イエメンに逃れ、家族のために食事の準備をするソマリア難民女性
ソマリアの人道的状況は悪化の一途を辿っています。今年に入り現在までに、約32万人のソマリア人が自国からの避難を余儀なくされました。UNHCRスポークスマンのAndrej・Mahecic氏はジュネーブで、「ソマリア難民の多くは、安全と支援を求めて周辺国のケニアやエチオピアに向かいますが、北上を続け、アデン湾を渡る危険な航海に出ようとする難民も後を絶ちません。」と報道陣に語りました。

【イエメン】

2011年初頭から、新たにイエメンに到着したソマリア難民は2万人を数えます。Mahecic氏によると、彼らは干ばつ、飢饉、紛争、ならびに強制徴兵制度が主たる要因でソマリアを逃れてきた、とイエメンの一時受け入れ施設のスタッフに話しています。

ソマリア難民の流入が急増し、イエメン政府およびUNHCRの負担も増しています。イエメンも社会的に不安な状況にあるにもかかわらず、1月から7月までは月平均1600人であったソマリアからの難民数が、8月に入ると4500人に急増し、9月は3290人となりました。現在イエメンに避難しているソマリア難民は推定19万6000人です。イエメンのUNHCRはソマリア難民に対する支援に加え、41万5000人を越える規模のイエメン国内避難民の支援活動も行っており、既に限界に近づいていた資金的・人的資源が、今後ますます払底しそうな状況です。

Mahecic氏はまた、イエメンの治安悪化により、UNHCRの活動に伴う危険も増し、複雑化していると述べました。例えば、イエメン南部のアビヤン州で紛争が起きた結果、一時受け入れ施設からカラズ難民キャンプまで、アデン湾岸沿いに新たに到着した難民を移送することがますます困難になってきています。

UNHCRの事業実施パートナーであり、難民への貢献に対し国際的な賞を受賞したイエメンの人道支援団体「Society for Humanitarian Solidarity(SHS)」は、紛争地域を避け、各一時受け入れ施設に行く際に遠回りを余儀なくされ、その結果、一時受け入れ施設とカラズ難民キャンプ間の移送回数が減らざるを得ません。UNHCRはイエメンの現状およびそこに潜在するリスクを一時受け入れ施設と中継所、および、到着した人々に伝えています。しかし難民の多くは、そのような情報を得ても止まることを選ばず、徒歩で紛争地域を通り抜けると言って進み続けています。

新たに到着した難民のほとんどが、このようなイエメンの実情、そしてイエメンに到着した後自分たちがどのような状況に直面するかについてまったく知らなかった、とUNHCRスタッフに語っています。多くは、イエメンを通過して湾岸諸国を目指すため、またはイエメンで仕事を見つけるためにソマリアを逃れて来た人々です。ところが治安が悪化しているイエメンでは、移動の自由は阻まれ、難民が仕事につける機会も急速に激減しています。

このような状況から、ソマリアに戻ることを考え始める難民も出てきました。UNHCRには自主帰還プログラムがありますが、その対象となるのは比較的安定したソマリア北部のプントランドおよびソマリランド出身難民の帰還に限られています。しかし、イエメンに避難しているソマリア難民のほとんどは非常に不安定なソマリア南部および中部の出身です。また、エチオピアを筆頭として、ソマリア以外からの難民も増えています。

イエメンの情勢不安につけ込み、紅海沿岸で暗躍する人身売買のブローカーや密輸業者も増加しています。イエメンに到着したばかりの移民や難民が拉致されたとの報告は後を絶たちません。そのほとんどは、身代金や恐喝目当てです。拉致のターゲットとなるのは多くの場合が湾岸諸国に仕事を求めるエチオピアからの移民ですが、ソマリア人の拉致も起きています。

Mahecic氏によると、情勢不安が原因で、しばしば人道支援団体の監視チームよりブローカーが先に難民を見つけてしまい、支援の手を差し伸べることができないでいます。さらに同氏は「航海中の難民女性に対する虐待や性的暴力の蔓延が懸念されています。」と述べ、「UNHCRは他の支援機関と共に、被害者に対する医療や心のケアを提供し、捜査のためイエメン警察と情報を共有しています。」と付け加えました。

【ケニア】

一方、ケニア北東部のダダーブに広がる難民キャンプに到着するソマリア難民の数は激減しています。Mahecic氏によると、国境での軍事行動の影響か、またはその地域に降った大雨のためか、過去1週間に難民登録センターを訪れた新たな難民は皆無とのことです。

10月中旬、ダダーブでは深刻な治安事件が起きましたが、その後もUNHCRは支援機関と共に、何十万人にものぼる難民に対し人命救助活動を続けています。「UNHCR職員と30以上の支援機関のスタッフは、今もダダーブにあるイフォ、ダガハリ、およびハガデラの3つの難民キャンプと、新たに設営されたイフォ2、カンビウスの2カ所の難民キャンプで活動を続けています。」とMahecic氏は述べました。

UNHCRは、国連世界食糧計画(WFP)と協力し、緊急食糧と支援物資を新たに到着した難民に配給しています。新設された難民キャンプへのトラックによる給水も続けており、イフォ、ダガハリ、ハガデラの各難民キャンプ内では、病院を稼働させ難民に医療を提供しています。また、キャンプに住む難民の中から教師を募り、複数の小学校を開設しています。

キャンプ内の難民と支援スタッフの安全をさらに強化するために、もっと多くの警察官を難民キャンプに早急に配置するために、UNHCRはケニア当局とも協力しています。ダダーブは世界最大規模の難民キャンプで、広大な敷地には46万3000人以上の難民が避難し、そのうち今年に入ってから情勢不安と飢饉を逃れてソマリアから流入して来た難民は19万人を越えています。

2011年10月21日ジュネーブ(UNHCR)発

原文はこちら ナビ Almost 320,000 civilians flee Somalia this year, including 20,000 to Yemen (UNHCR本部 News Stories 英語)


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【第25報:2011年11月14日】悪化するソマリアの状況

ソマリア南部から避難してきた母子
依然として続く内紛と安定しない天候のために今世紀最悪の人道危機といわれているソマリアの状況は、さらに悪化しています。

【ケニア】

ソマリアとケニアの国境沿いのドブレで支援にあったっているUNHCRの職員によると、集中豪雨による被害のために、以前のような毎日1500人規模での越境はないものの、ソマリアの治安状況が悪化する中、ソマリアのガルガヨ地域から180人の避難民が約1ヶ月かけて6台のトラックで逃れてきたという情報もあります。また、ダダーブ難民キャンプのひとつであるハガデラ難民キャンプへ向かう途中の道には、地雷が埋められていることがわかり、難民キャンプへのアクセスが制限される事態になりました。そのため、現在、UNHCRと事業実施パートナーは、部分的に安全状況が確認できず、水の提供が十分に行えていない状況です。あらたに到着した難民たちが移動したキャンプでは、ダダーブ内の他の難民キャンプと比較して高くなっている死亡率が大きな問題となっています。

【エチオピア】

ソマリア難民のエチオピアへの越境が再び増加しています。難民の数が、今月に入り、一日平均200人となり、これは7月以降、最大の数となっています。

【ソマリア】

ソマリアの首都モガディシュで、UNHCRは事業実施パートナーとともに、首都周辺にいる国内避難民について、どの地域に何人いるのかという人口分布図を完成させました。これにより、大小を含め300もあるモガディシュの国内避難民キャンプの場所(緯度・経度)や人口などがすぐに把握できるようなり、援助物資支給などにも大きな手助けとなっています。この国内避難民の人口分布図は他の人道支援団体などにも共有されます。

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【第24報:2011年11月8日】集中豪雨による被害続出

UNHCRは、衛生上の理由から、洪水でできた水たまりで泳がないようにと子どもたちに呼びかけた(写真は2006年の洪水の様子)
干ばつや飢きんによる深刻な人道危機に直面しているソマリア、ケニア、エチオピアで、今度は集中豪雨のためにさらなる被害がでています。ソマリアの首都モガディシュではシガレ国内避難民キャンプで避難生活を余儀なくされていた2800人が洪水のために住んでいた場所が流されました。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)では、被害の大きかった国内避難民キャンプを中心に、即座にビニールシートやバケツ、石鹸などが入った4500個の緊急援助セットの配布を始めました。

ケニアのダダーブ難民キャンプでは、新たに設営されたイフォ2キャンプで暮らしていた約5000人の難民が洪水により住居を失いました。UNHCRと事業実施パートナーは被害者を浸水していない場所に移動させ、支援物資を配っています。しかしながら、集中豪雨により多くのトイレに水が流れ込み、汚水となってキャンプ全体に広がってしまいました。現在、毎日約600人が水に起因する下痢のためにキャンプ内の診療所を訪れる状況で、UNHCRは手を洗うことや水を煮沸することなど、衛生に関する意識を高めるように呼びかけています。

洪水のために通常の陸路が遮断され、援助活動のための車両や病院の発電機に使われる燃料は空輸せざるを得ない(写真は2006年の洪水の様子)
エチオピアのドロアドでは、8月、9月に比べ、エチオピアに流入するソマリア難民の数が増加しています。10月には8800人がソマリアから国境を越えて、エチオピアに到着しました。10月の前半に逃れてきた多くの人々はソマリアのゲド地域の政情不安と食糧不足が原因と考えられます。これらの増加するソマリア難民のために新設されたキャンプを含め、現在ドロアドにある4つのキャンプは受け入れ定員がすべて満杯の状態です。5つ目のキャンプ、ブラニノ難民キャンプはあと2週間で完成する予定です。現在、約6000人が一時避難所に滞在し、住む場所や食糧、水や病院などへのアクセスを確保できるように支援を受けています。

今年に入り、これまでに約33万人のソマリア難民が近隣諸国のケニア、エチオピア、イエメン、そしてジブチに逃れています。今回の集中豪雨は一時的には干ばつ地帯の改善になるかもしれませんが、政情不安の状況の中で農作業の再開は難しく、飢きんを改善するには至らないと見られています。

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【第23報:2011年11月2日】続く命を救う人道支援活動

レセプションセンター(新たな難民の受け入れを行う場所)に集まってきたソマリアの難民たち
ケニアのダダーブ難民キャンプ内にあるイフォ難民キャンプでは、10月13日にMSF(国境なき医師団)の2人のスペイン人スタッフが拉致されたにもかかわらず、依然としてMSFを含む30以上の援助機関が命を救う人道支援活動を続けています。

ケニア軍がソマリア国境沿いへ派遣され、また、厳しい旱魃の中、一時的に降った激しい雨により、ダダーブ難民キャンプへのソマリア難民の流出は9月に比べ少なくなってきています。

UNHCRはWFP(国連世界食糧計画)とともに、緊急の食糧配給を行い、支援物資を新たにダダーブに逃れてきたソマリア難民に提供しています。今年に入り19万人のソマリア難民がダダーブにある3つの難民キャンプ(イフォ、ダガハリ、ハガデラ)に到着しました。

ケニア政府の協力によりイフォ2とカンビウスという新たな難民キャンプが2ヶ所設営されることになり、UNHCRはケニア政府と協力し、より多くの警察官を配置するなどの安全対策も進めています。

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【第22報:2011年10月12日】ソマリア難民の健康・生活改善に向けた取り組み(続報)

イフォ難民キャンプの診療所で

【ケニア】

ケニアのダダーブ難民キャンプでは2009年には全体の12%だった急性栄養失調率が、2010年の8月には8%までに減少していました。しかし、2011年になって干ばつが悪化したソマリアからの難民が急増し、その数は、15%まで上昇しています。ダダーブ難民キャンプには現在3つの診療所に320床のベッドがあり、そのほかにも15のヘルス・ポスト(簡易医療センター)があります。しかしながら、あらたに逃れてきた人々に対しては公式の受け入れ施設はなく、国境を越えてきてすぐに健康診断が受けることができないのが現状で、それにより予防接種や栄養失調の子どもたちへの手当てが即時にできません。また、先週はコレラが5件確認されたと報告されており、そのうち一人が死亡しました。今週はあらたに確認されたコレラのケースは報告されていませんが、疑いのあるケースが2件報告されています。

【エチオピア】

現在エチオピアで登録された難民の約7割はソマリアから逃れてきた難民です。そのうち12万7000人ほどがドロアドにある4つの難民キャンプと一時避難所で援助を受けています。9月には1日あたり約200人が逃れてきていましたが、10月に入り1日の平均は400人に増加しており、UNHCRは現在その理由を解明中です。UNHCRと協力団体はこの状況を受け、支援を増加させています。

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【第21報:2011年9月30日】ソマリア難民の健康・生活改善に向けた取り組み

長年の内紛や干ばつ、飢餓に苦しんできたソマリアの人々の健康状態は、人道援助を行っていくうえで最も懸念される部分です。いまでも、栄養失調や麻疹(はしか)は、多くの子どもたちの命を奪っています。

このたびUNHCRは、世界銀行の援助を受けて、ソマリア難民への大規模な健康改善計画に着手することができました。その内容は、栄養失調をなくすための18ヶ月の保健サービス、予防接種プログラム、安全な水へのアクセス、公衆衛生サービス、また、下痢、麻疹、マラリアなどへの対策と治療などが含まれます。

さらにケニアのダダーブで新設された難民キャンプでは、新たな土地で生活を始める難民の人々が、キャンプでの生活の改善を目指した自発的な取り組みを始めています。

エチオピアのドロアド地区のUNHCR中継所に逃れてきたソマリア人家族

ケニアの新設された難民キャンプにて、給水を待つ人々

【エチオピア】

エチオピアの難民の状況は改善の兆しを見せています。ドロアド難民キャンプでは、対象者への麻疹の予防接種が完了し死亡率が著しく減りました。またヒラウェインでは栄養失調率が66%から47%に減少しました。

詳しくはこちら ナビ Health situation improves for Somalis in Ethiopia; World Bank grants US$30 million to help refugees(UNHCR本部 News Stories 英語)

【ケニア】

ケニア・ダダーブに入るための国境の街ドブレイ地区の治安が悪化している現在も、毎日約1000人がダダーブに到着しています。新設した難民キャンプには今のところ5万人の難民が移動しました。紛争や干ばつが原因で絶望的な状況の中、同じ土地にたどり着いた、見ず知らずの人との近所付き合いというものは決して簡単ではありません。しかし新たな土地での生活を開始し、人々は徐々に協調性を身に付け、共に生きていくための責任を学んでいます。UNHCRのプロジェクトに身を任せるのではなく、難民たちは簡易学校を建てて授業を開始するなど自発的な動きもでてきました。また、利益はほとんどなくても商売を始める人たちもいます。

詳しくはこちら ナビ Somali refugees learn to live together in new tented town rising in Kenya(UNHCR本部 News Stories 英語)

【ソマリア】

ソマリア国内の状況は芳しくありません。8月の死亡率統計によると、一日あたり5歳以下の子どもが1万人中15.43人亡くなっています。UNHCRは首都モガディシュ周辺の避難民居住地で実態調査を予定しています。UNHCRは他の国際機関と協力して6万枚の毛布の配給と、雨季が始まるまでに簡易住居を作るための大型ビニールシートを配布します。

【フォトギャラリー】ドロー:ソマリア国内の支援

ソマリアのドローは、エチオピアのドロアド難民キャンプから川を挟んで3kmに位置するほこりっぽい国境の街です。川に架かっている橋は、UNHCRが20年前に支援をして建設したものです。ドローに最近到着した人の多くは、エチオピア側に渡らず、ソマリアに残っている国内避難民の人々です。ソマリアのゲド、ベイ、バクール出身の農民である彼らは、10月に雨が降れば故郷へ帰りたいという意思を強く表明しています。UNHCRや他の国連機関はソマリアの支援組織を通じて現在支援を行っています。約2000人の国内避難民が暮らすとされているドローでは、簡易住居、緊急支援パッケージ、乾物食糧の配給と、給食センターでは栄養に配慮した食事が提供されています。

ソマリア南西部のドローに自然発生的にできあがった国内避難民のキャンプ
ソマリア南西部のドローに自然発生的にできあがった国内避難民のキャンプ

  ドローのカバサ一時避難所で泣く栄養失調の子ども
ドローのカバサ一時避難所で泣く栄養失調の子ども

援助物資を受け取るためにUNHCRの登録カードを見せる女性
援助物資を受け取るためにUNHCRの登録カードを見せる女性

  援助物資を受け取る女性たち
援助物資を受け取る女性たち

援助物資を受け取るために並ぶのは、主に女性と子ども
援助物資を受け取るために並ぶのは、主に女性と子ども

  マリアンネ(48歳)と夫と8人の子どもたちは、国内避難民キャンプから40km離れた村から支援を求めてやってきた。病気の夫と家族を支えるために、マリアンネは薪を探して売っている
マリアンネ(48歳)と夫と8人の子どもたちは、国内避難民キャンプから40km離れた村から支援を求めてやってきた。病気の夫と家族を支えるために、マリアンネは薪を探して売っている

援助物資を受け取るためにUNHCRの登録カードを手に、赤ちゃんを抱きかかえる母親
援助物資を受け取るためにUNHCRの登録カードを手に、赤ちゃんを抱きかかえる母親

  援助物資を受け取るための列
援助物資を受け取るための列

ハボン(39歳)と8人の子どもの一人は、20日前に干ばつと内紛から逃れてきた
ハボン(39歳)と8人の子どもの一人は、20日前に干ばつと内紛から逃れてきた

  援助物資を受け取る家族
援助物資を受け取る家族


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4,000円で、栄養失調の子ども5人に、治療用の特別栄養補助食品セット。
8,000円で、緊急支援パッケージ1セット(毛布、マットレス、調理器具、石鹸などを含む)。
27,000円で、家族が身を寄せ合えるテント1張。



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