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アフリカ地域/ケニア(ソマリア難民、ケニア国内避難民)

長引く内戦、ソマリア難民の苦境

ケニア・ソマリア地図ソマリアでは、長年の内戦により多くの人がケニアに逃れ、16年もの間、過酷な避難生活を強いられています。また、ソマリア国内で避難している人の数は50万人に上るといわれています。2006年後半からソマリアの内戦が激化したため、ケニア北東部のダダーブにある難民キャンプは新たな難民の大量流入への対応に追われています。加えて、2006年11月には大洪水が難民キャンプを襲い、住居や道路などのインフラは壊滅状態に陥りました。ソマリア難民緊急支援のために皆様からお寄せいただいたご寄附は1000万円に上り、ダダーブの難民キャンプでの支援活動に当てられております。皆様の温かいご協力に深くお礼申し上げると共に、さらなるご支援をお願い申し上げます。

ソマリア難民キャンプの状況を、日本UNHCR協会スタッフ山崎玲子が2007年4月9日〜11日に視察してまいりましたので、以下のとおりご報告申し上げます。

内戦激化で難民が急増

ダダーブの街から難民キャンプまでの移動途中、洪水に足をとられるUNHCR車両2006年後半からソマリアの内戦は激化し、隣国のケニアに逃れてくる人の数が日に日に増えていきました。ピーク時には、1日に1000人もの人々がケニアとの国境に殺到し、UNHCRは新たに流入してきた難民のために、国境から難民キャンプまでの輸送トラックや、テント、医療、食糧、水の確保に職員一同奔走しました。キャンプはこの半年で新たに3万4000人のソマリア難民を受入れることになりました。危険を逃れてきた人々の命を守ることが最優先ですが、すでに13万人が暮らしており、難民キャンプの許容量を大きく上回っているため、今後の援助活動にはこれまで以上の資金が必要です。また、ソマリア国内では、40万人以上が国内避難民となっています(その後、さらに治安が悪化したために、2007年8月現在で国内避難民の数は50万人以上に上っています)。

大洪水で6000世帯の住居が壊滅

木の枝で骨組みを作ったソマリア式の住居近年干ばつに悩まされていたダダーブを、昨年11月には大洪水が襲いました。ダダーブの町から難民キャンプまでの約18kmの道は、1ヶ月もの間使用できない状況に陥り、この間の援助物資は急遽空輸で行われました。6000世帯の家や診療所、学校などが大洪水に流され、私が訪問していたときには、これらの被災者のための新しい難民キャンプを建設しているところでした。新しい難民キャンプは高地に作られ、毎年襲われる洪水の被害を最小限に留めるよう配慮されています。新たな住居や学校、診療所などを設置するために、炎天下、難民の人々も力をあわせて土木工事に汗を流していました。祖国を追われた難民が、今度は自然災害により難民キャンプの住居までも流され、さらなる避難を強いられている今の状況に胸の塞がる思いがしました。急遽増員されたUNHCR職員は、今もテントに住んで対応に追われています。

拡張される難民キャンプと悪化する環境問題

月1回の焚き木の支給風景16年が経過するダダーブの難民キャンプで、今最も深刻な問題となっているのは、環境問題です。電気もガスも通っていない難民キャンプでは、調理の煮炊きに焚き木を使用しています。従来は、難民自らがキャンプの周辺から焚き木を採ってきていましたが、約17万人の難民が日々使う焚き木の量は、年々深刻な環境問題に発展してきました。また一方で、何時間もかけて焚き木を集めに出かけていると、女性や子どもはレイプの被害に遭うことが多いという問題もありました。そこで、1998年より、UNHCRでは、ケニアの地元民間業者から焚き木を購入し、難民キャンプで配給する方法に切り替えました。これにより、環境破壊を多少なりとも食い止めることができるようになり、また、ソーラークッカーレイプの被害件数は大幅に減少しました。しかし、たいへん厳しい財政状況の中、配給できる量は必要量の30%にしかすぎません。太陽光で調理するソーラークッカーも導入されていますが、とても不足分をまかなえる数量ではありません。あと何年難民キャンプでの避難生活は続くのでしょうか。今後は代替燃料を検討していかなければなりません。

ナビ UNHCRの援助活動「環境」コーナー

難民の将来は…

「もっと勉強を続けたい」ソマリアの周辺国は、ソマリアの内戦が終結するよう努力を続けていますが、解決の目処はいっこうに立っていません。移動の自由もない、就労の機会もない、教育の機会もごくごく限られている…難民となった人々は、そのような厳しい状況を何年も生き抜いています。UNHCRは、初等教育(8年間)をすべての子どもに提供するようにしていますが、中等教育(4年間)を受けられるのは、ごくわずかです。なぜなら、難民キャンプはすでにパンク状態で、教育を充実させられるほどの財政的な余裕はまったくないからです。学校の壁には配給される食物油のブリキ缶が使用されており、暑い日には熱がこもって大変だと嘆いていました。

UNHCRの現地職員は、「もっと教室を増設し、教員を養成することができれば、過酷な避難生活の中でも、多くの子どもたちに生きる希望を与えることができます」と訴えていました。中等教育では、すべての教科の授業が英語で行われていました。彼らがこの先、国に帰ることができるようになったとき、また、どこか別の受入国で定住することになったとき、間違いなく大きな助けになるだろうと思いました。「もっと勉強を続けたい」という言葉に、なんとか応えられればと思います。子どもたちへの最大の贈り物は教育なのだとあらためて強く実感しました。

ナビ UNHCRの援助活動「教育」コーナー

ケニアで発生した人道危機

ムランダの一時滞在センターで家族の所持品の間に座り込むケニア難民の子どもケニアでは2007年末に行われた大統領選挙後の混乱を受け、暴動や治安部隊との衝突で犠牲者が出るとともに約25万人が国内避難民となっています。中には国境を越えて逃れる人もおり、周辺諸国への影響が懸念され、UNHCRは緊急援助活動に追われています。

UNHCRは、一時的に避難する場所を確保し、支援物資の配給や、避難民キャンプでの援助活動の調整を行っています。緊急支援物資として、仮設住居(あるいはシェルター)用のビニールシート、毛布、マット、台所用品、蚊帳、石鹸を配布しています。これらの活動に、6ヶ月で650万米ドル(およそ7億円)が必要です。

ウガンダでケニアから逃れた人々への援助にあたるUNHCRリラ事務所 高嶋由美子 所長が、24時間体制の支援現場の様子や難民となった人々の声をお伝えします。

ナビ UNHCRリラ事務所 高嶋由美子 所長 緊急報告(2008年1月27日2月18日)

ケニアのエルドレット(Eldoret)で、UNHCR緊急対応チームの保護担当官として支援にあたる松下千津(まつしたちづ)が、ふるさとを追われ、悲嘆に暮れる国内避難民となった人々の声や現場でのニーズなどを緊急報告します。

ナビ UNHCR緊急対応チーム 松下千津 保護担当官 緊急報告

関連ニュースも下記よりご覧ください。

人道支援の最前線で緊急事態への対応に追われるUNHCR職員にとって、日本の皆様からのご支援は大きな励みとなります。UNHCRの活動は、多くの皆様による支援に支えられています。たとえ一人にできることは小さくても、集まることによって大きな力となります。ぜひ、ご協力をお願い申し上げます。

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<ケニア(ソマリア難民、ケニア国内避難民) 最新ニュース>


2008年

2月26日 恐怖のため故郷に帰還できないウガンダのケニア難民(駐日事務所ニュース)

2月25日 UNHCR、さらなる人道支援物資をケニアへ空輸(駐日事務所ニュース)

2月7日 ウガンダに避難するケニア難民の数が1万2000人に増加(駐日事務所ニュース)

2月6日 UNHCR、増え続けるケニアの国内避難民に支援物資を配給(駐日事務所ニュース)

2月6日 ソマリア難民、アメリカ国務省から勇気を称えられる(駐日事務所ニュース)

1月30日 UNHCR、ケニア西部リフトバレーにおける暴力行為に懸念表明(駐日事務所ニュース)

1月25日 UNHCR、最も支援を必要とする地方部のケニア避難民に物資を支援(駐日事務所ニュース)

1月25日 UNHCR、ウガンダにいるケニア難民を移送(駐日事務所ニュース)

1月21日 UNHCR、ケニアへの支援物資輸送のためにジャンボ機をチャーター(駐日事務所ニュース)

1月16日 UNHCR、ケニアにて2度目の支援物資配布を開始(駐日事務所ニュース)

1月16日 UNHCR、ケニア避難民に支援物資の配布を開始(駐日事務所ニュース)


2007年

10月25日 ソマリアの避難民女性たち、レイプの恐怖を語る(UNHCR本部ニュース・翻訳)

10月15日 UNHCR、ソマリア・プントランド地方の女性の地位向上のための支援を開始(UNHCR本部ニュース・翻訳)

9月21日 ソマリアから新たに密航船がアデン湾に到着(UNHCR本部ニュース・翻訳)

8月21日 UNHCR、ソマリアの難民5千人に救助物資支給(UNHCR本部ニュース・翻訳)

7月20日 モガディシュ:新たな暴力で数千人が再び路頭に(UNHCR本部ニュース・翻訳)

1月4日 UNHCR、ソマリア人の送還を停止するようケニアに要請(駐日事務所ニュース)



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