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リビア緊急支援

【第15報:2011年9月2日】リビアでサハラ以南のアフリカ出身者が標的となることへの懸念

首都トリポリでサハラ以南のアフリカ出身者たちが捕らえられているBBCの映像 首都トリポリでサハラ以南のアフリカ出身者たちが捕らえられているBBCの映像
アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官は、リビアの首都トリポリに反体制派が進撃してから、リビアに在住しているサハラ以南のアフリカ出身者が、リビア人との肌の色の違いにより暴力の標的となっているという報道を受けて、比較的に肌の色が濃いと言われているリビア在住のサハラ以南出身の人々の保護を強く呼びかけました。

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は8月26日、この状況に怯える一人のソマリア人、アフメドと電話で話しました。アフメドは、2007年からトリポリの大学で教鞭を執っています。そして、アフメドはカダフィー体制と反体制派の全面戦争が激化した今年2月以降も首都トリポリに残っていました。

その間も直接的な脅威はこれまで感じなかったとアフメドは話しています。しかし、反体制派がトリポリを制圧した今、アフメドは長年住み慣れた街を離れたいと感じるようになりました。8月29日にはトリポリのほぼ全域が反体制派に制圧され、アフメドのようなサハラ以南の出身者たちは脅威に晒されるようになったと言います。

外で武装した地元住民がバリケードを張っているなか家に辿り着いたというアフメドは「もし肌の色に気づかれれば、彼らの標的になる」と語り、「水を買いに外にでることもできず、とても難しい状況です」とUNHCRの職員に話しました。

こうした状況下で、アフメドと連絡を取っている他のソマリア人たちも生活に必要な食料や消耗品などの不足が目立ち始めています。トリポリの別の地区に暮らす、あるソマリア人グループは、アパートの外へ出ると襲撃され、そのうち男性一人は負傷したといわれています。「本当に絶望的な状況です。」

カダフィー体制下で、サハラ以南のいくつかの国の出身者が傭兵であったと知られるようになった後、とりわけサブサハラ以南のニジェール、チャド、スーダン国籍の人々が狙われ始めました。こうした移民の多くはエジプトやチュニジアへ逃れましたが、今も数百人はリビア国内に留まっています。そして、独裁者カダフィー大佐の肩を持ったとされ、標的となっています。

「肌が黒ければ誰もが敵だと彼らは言うのです。」と話すアフメドは、安全にリビアから国外へ出ることさえできれば隣国チュニジアのチュニスでビザを取ることができ、アメリカに暮らす家族と再会ができます。

グテーレス国連難民高等弁務官は、反体制派とリビアの市民に自制を促し、「リビアの危機の初期段階においても、比較的に肌の色の濃いサハラ以南のアフリカの人々が敵意や復讐の対象になりやすいという意味で脆弱な立場にあることを目の当たりにしました。激動の時期に人権法が広く認知され、難民や労働移民を含む外国人が脅威からきちんと守られなければならない。」と強調しました。


【第14報:2011年8月17日】リビア難民のいま ラマダン月を迎えて

ラマダン食糧パッケージを運ぶ難民の少年 ラマダン食糧パッケージを運ぶ難民の少年
イスラム教の断食月であるラマダンに際し、UNHCRはパートナー団体と協力し、チュニジアで避難生活を送るリビア難民1万世帯にあたる約5万5000人を対象にラマダン用の食糧パッケージの配給を開始しました。

イスラム暦の第9番目の月にあたる現在、イスラム教徒は日の出から日没まで飲食を絶って生活します。日没と同時にモスクからコーランを朗唱するアザーンが始まると、人々は一斉に食事をします。これはイフタールと呼ばれる断食明けの食事で、一日分の栄養を摂取するため、ふだんの食事よりも水分や栄養を多くとります。

UNHCRが配給する食糧パッケージには、米、パスタ、クスクス、油、トマトペースト、ツナ缶、砂糖、デーツ豆を含む15種類の食品が入っています。ラマダン月の間に1世帯あたり合計120キロの食糧配給を行う計画です。

今年4月にリビアからチュニジアに逃れてきたアリさんは、「ラマダン月は一族が集まって一つになるための貴重な機会なのです。チュニジアの人々はとても寛大に我々を受け入れてくれていますが、自分たちの社会のネットワークが崩れてしまい、なかなか落ち着いた気持ちにはなれません。」と悲しい表情で訴えました。

2011年2月以降、リビアからチュニジアへ逃れていた人々のうち7割がすでに帰還を果たしました。しかし、いまだにチュニジアでは9万人のリビア難民が故郷への帰還を待ち望みながら避難生活を送っています。


【第13報:2011年7月21日】リビア東部の女性支援を行うUNHCRチーム

リーム・アルサーレム (右)とリビア東部の同僚たち リーム・アルサーレム (右)とリビア東部の同僚たち
国連ミッションの一環としてUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は、リビア東部のベンガジ湾で紛争の被害にあった市民の支援にあたっています。4人の女性スタッフからなる少人数のUNHCRチームは、女性支援に特に力を入れて、強制移住させられたリビアの人々の支援を行っています。

ベンガジのUNHCRチームを統括するリーム・アルサーレムは、1999年以来UNHCRで働いています。彼女は難民支援の現場とUNHCRの本部のあるジュネーブで働いてきました。

リームは現在、南米コロンビア北部バランキアの代表を務めていますが、このたび緊急支援チームの一員としてベンガジに派遣されました。リームに今のベンガジの現状などを聞いてみました。

Q. なぜあなたはリビアで働くようになったのですか?

A. リビアの危機が始まってすぐに、リビアへの配属の話がありました。おそらく第一に、私がアラビア語を話すことが理由であると考えられます。2つ目の理由は、私が2009年にジュネーブ本部で北アフリカを担当していたときに、リビアに広くかかわり、頻繁に現地に足を運んだことが挙げられます。当時、北アフリカからボートに乗ってイタリア海域に入ろうとする人々が阻止され、アフリカに押し戻されるということが起きていました。そこには保護を必要とする人も含め、様々な理由の移民が混在していました。こういった経緯から、今回私がリビアの緊急支援チームに選ばれたことは自然な流れであったかと思います。

Q. あなたがこれまでに出会ったリビア人女性について描写してみてください。

A. 最近私たちは、掃除婦をしているあるリビア人女性と話をし、リビア女性の生活の変化について聞きました。紛争が起きているどの国でもそうであるように、良い点と悪い点というものが存在します。少なくともリビア東部では、多くの女性も男性も以前に比べて自由を感じ取り、それを獲得したことへの誇りを持っています。一方で、彼らは将来の安全性について不安を抱えています。女性たちの夫は働いていないため、経済的に生活が苦しいことも確かです。女性たちは、自分たちが仕事を探して、家族を養っていかなければならないことを悟ります。清掃婦をしているその女性も家族で唯一の収入を稼いでいるのです。

同時に、個人間や現在のアラブ諸国で起きていることに対しての団結力や同情心を持ち合わせています。またリビア人は今回初めて強制移住の経験をし、これに対して他の国がどのような対応を見せているかということに関心を抱いています。私自身は、地方自治体や一般の人々の寛容さに感心しています。それに応えるべく、UNHCRは法務省、地方自治体、NGOに対してトレーニングを三回行いました。

Q. リビア女性に対する暴力の報告についてコメントをお願いします。

A. UNHCRが直接報告を受けたわけでありませんが、紛争中、女性や子どもに対する性的暴力が起こらなかったとは言い切れません。もしそういった経験をした女性がいるとすれば、肉体的にも、精神的にも生きていくことがとても困難であると考えられます。親しい家族にも悲惨な経験を話すことができず、適切な治療も受けることができないのです。女性にとって、もっとも大きな障害となるのが、事実が暴かれることへの恐怖です。これはリビアのみならず、チュニスやエジプトの難民女性も直面している問題です。

UNHCRは、特にベンガジの外で医者や心理社会ワーカーの存在を強化するために、専門医への紹介の制度を確立しようと試みています。もう一つの優先課題は、地方自治体、他の国際機関、NGOと連携して女性・子どもへの暴力防止策を強化していくことです。

Q. 同僚について聞かせてください。

A. 私はここに到着して、他の4人の同僚と出会いました。セキュリティーオフィサー以外は全員女性です。2人はアラブ系、マーイェムはモロッコ出身、ワラアは私と同じようにヨルダン系パレスチナ人です。アナはスペイン出身です。だいたい年齢も同じで、それぞれ8-12年間UNHCRに勤務しています。個性は強く、決意の固い人たちです。私たちは簡単にノーとは言わせない、仕事に対して情熱を持っている人たちです。

Q. あなたたちは全員女性ですが、どの程度自由に動き回ることができますか?

A. 私たち安全状況を守るための規則によって、移動にかなりの制限が設けられています。私たちは現在、UNHCRのベンガル事務所を立ち上げている最中です。以前は、国連のゲストハウス内のそれぞれの部屋で仕事をしていましたが、現在は世界保健機関WHOの事務所の一角をお借りして働いています。女性が車を運転することは認められていますが、リビアで女性が一人で運転をすることは一般的にありません。したがって私たちは、出来る限り複数のグループ、もしくは男性に同行してもらいます。

Q. あなたがアラブ出身であることは、現在の仕事にどのように反映されていますか?

A. 私たちのうち3人がアラブ出身とはいえ、リビアは私たちの出身国と比べて保守的なため、状況はかなり違います。なので私たちも環境へ適応するため多少の調整が必要となります。それでも私たちが同じアラブ人であるということは、リビアの人々により寛大な気持ちで、温かく迎え入れられている要因にはなっていると思います。リビアにも多くのパレスチナ人やモロッコ人が暮らしているので、ある意味、外国人とは認識されないのです。即座に生まれる繋がりのようなものによって、仕事がとてもうまくいっていることを感じます。それから、他の人たちには分かり辛いであろう、感覚的なメッセージや人々の考えが自然と分かることもあります。


【第12報:2011年6月27日】リビア国内避難民保護に向けた支援の具体化

2011年2月から続く政情不安により、国外へ逃れる難民のみならず国内避難民も増加しています。

ボートでイタリアへ渡ろうとして九死に一生を得た難民と話をする、アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官。チョウチャ(Choucha)キャンプにて ボートでイタリアへ渡ろうとして九死に一生を得た難民と話をする、アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官。チョウチャ(Choucha)キャンプにて
これらの国内避難民に対する緊急支援を行うために、リビア国内の援助機関に対するサポートが必要であるという点を第11報でご報告しましたが、その具体的な支援の内容が決まりました。まずはリビア暫定国民議会の司法省とUNHCRとの話し合いで、リビア北東部ベンガジの司法官、検察官、弁護士に対して難民や国内避難民の保護に関する法的枠組みや国境管理の原理についてなどの訓練をUNHCRが行うことになりました。この訓練は後に警察官や軍人も含めて行うことが想定されています。またUNHCRはNGOと協力して、リビア国内で避難民支援を続けるリビア赤新月社のボランティアに対して、食糧や物資の配給とその管理方法の技術的な訓練なども行っていく予定です。

【アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官とアンジェリーナ・ジョリーUNHCR親善大使の訪問】


チュニジア

リビアから避難してきた人々を最も多く受け入れているチュニジアに対して、アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官は、チュニジア国民と政府に対して謝辞を述べるとともに、「リビアの危機が引き金となってチュニジアを不安定にさせることを国際社会は放って置くべきではない」と現地訪問中に表明しました。

イタリア・マルタ

ランペドゥサ島で庇護申請者と話をする、アンジェリーナ・ジョリー親善大使とグテーレス高等弁務官 ランペドゥサ島で庇護申請者と話をする、アンジェリーナ・ジョリー親善大使とグテーレス高等弁務官
UNHCR親善大使のアンジェリーナ・ジョリー氏は6月19日、アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官とともに、チュニジアとマルタ島の中間に位置するイタリアのランペドゥサ島を訪問しました。両者は、アフリカ大陸からボートでの移動の途中命を落とした人々を追悼し、両親を失った子どもたちとの面会、避難民を受け入れている施設の訪問をしました。イタリアとマルタへ逃れてきた人々の数は計4万2788人に上っています。現在イタリア政府は、ランペドゥサなどの島にたどり着いた人々の多くをイタリア本土へ移動させています。
【リビアからの難民・避難民の数】 (2011年6月22日現在)
チュニジアへ避難してきた人: 57万5789人   エジプトへ避難してきた人: 35万6207人
ニジェールへ避難してきた人: 7万3438人   アルジェリアへ避難してきた人: 2万4050人
イタリアへ避難してきた人: 4万1233人   チャドへ避難してきた人: 4万3795人
スーダンへ避難してきた人: 2800人   マルタへ避難してきた人: 1555人


【第11報:2011年6月21日】リビアの国内避難民増加

UNHCRは他の国連機関と合同で、リビアの首都トリポリの南部と北部で、現状把握の調査を実施しました。調査を通じてわかったことは、最近の政情不安により、トリポリでは数多くのリビア人が住む場所を失ったために国内避難民となっている、国外へ逃れた難民と同様に、これらの国内避難民へも緊急支援が必要であり、国内避難民を支援するリビア国内の援助機関に対してもサポートが必要である、ということです。政府発表によると、トリポリ、ジリタンでは少なくとも4万9000人が、ミスラタでは2万5000人が国内避難民として援助を必要としています。
リビアからエジプトに逃れてきた少女が一時避難所の床を掃除する" リビアからエジプトに逃れてきた少女が一時避難所の床を掃除する

【リビアからの難民・避難民の数】(2011年6月10日現在。マルタのみ2011年5月3日現在)

チュニジアへ: 51万3092人
エジプトへ: 33万4613人
ニジェールへ: 7万2291人
アルジェリアへ: 1万9632人
イタリアへ: 4万745人
チャドへ: 3万369人
スーダンへ: 2800人
マルタへ: 1555人
  リビアからの難民・避難民の数

【フォトギャラリー:リビア国内で避難生活を送る人々(ミスラタ、ベンガジ、トブルク)】

今年2月に起こった政府軍と反政府軍の内戦により、リビア東部では依然として何千人もの人々が避難しています。これらの避難民の多くが、地元の受け入れ家庭や空虚となったビルや学校に身を寄せています。UNHCRが保護をしている難民や庇護申請者は、ミスラタなどの紛争地域からボートなどを乗り継ぎ安全な場所に逃れています。
このフォトギャラリーでは、ミスラタ、ベンガジ、トブルクに逃れてきた国内避難民や他の国から逃れてきた難民たちがどのような生活をしているのかを映し出しています。

ミスラタの町の道路を歩く子どもたち。反政府軍が統治するこの地域は3月18日から激しい攻撃にあって、何千人ものリビア人及びサハラ以南のアフリカから来た移民たちがベンガジなど安全な場所にボートを使って逃れる。
ミスラタの町の道路を歩く子どもたち。反政府軍が統治するこの地域は3月18日から激しい攻撃にあって、何千人ものリビア人及びサハラ以南のアフリカから来た移民たちがベンガジなど安全な場所にボートを使って逃れる。

  多くの子どもたちがミスラタの自分の町で爆発や砲撃を目の当たりにする。家が壊されたり、家族を失った子どもたちもいる。この絵では兵士が「アッラーの神は偉大だ!」と言い、戦車はそれに応えて、「壊された」と言っている。
多くの子どもたちがミスラタの自分の町で爆発や砲撃を目の当たりにする。家が壊されたり、家族を失った子どもたちもいる。この絵では兵士が「アッラーの神は偉大だ!」と言い、戦車はそれに応えて、「壊された」と言っている。

ミスラタの町を砲撃していたのに使われた戦車も今となっては子どもたちの遊び場と化している。
ミスラタの町を砲撃していたのに使われた戦車も今となっては子どもたちの遊び場と化している。

  ミスラタに住んでいる5歳になるレザンは、両親と妹そして糖尿病に苦しむ祖母と一緒に学校で生活をしている。 彼女の家は紛争中にミサイル攻撃にあって破壊された
ミスラタに住んでいる5歳になるレザンは、両親と妹そして糖尿病に苦しむ祖母と一緒に学校で生活をしている。 彼女の家は紛争中にミサイル攻撃にあって破壊された

ナイジェリア、チャド、スーダン出身の家族たちは、19時間に及ぶ船旅を終えて、紛争が続くミスラタからベンガジにたどり着いた。
ナイジェリア、チャド、スーダン出身の家族たちは、19時間に及ぶ船旅を終えて、紛争が続くミスラタからベンガジにたどり着いた。

  ミスラタからベンガジに着いたボートの乗客600人のうちの一人。怪我をしたリビア人を治療する医師。
ミスラタからベンガジに着いたボートの乗客600人のうちの一人。怪我をしたリビア人を治療する医師。

ベンガジの港の近くにある一時避難所に移動するためのバスに乗り安心するイラクとリビアの子ども。彼らは、ミスラタから避難してきた600人が乗るボートで一緒にベンガジにたどり着いた。
ベンガジの港の近くにある一時避難所に移動するためのバスに乗り安心するイラクとリビアの子ども。彼らは、ミスラタから避難してきた600人が乗るボートで一緒にベンガジにたどり着いた。

  ガールスカウトのモーウナとハイファは、ミスラタでの紛争を逃れて4月24日にボートに乗ってベンガジにたどり着いたアイーシャを慰める。2月中旬からのリビアの内紛では、ベンガジにいる約3000人のガールスカウトたちが地域活動に積極的に参加している。
ガールスカウトのモーウナとハイファは、ミスラタでの紛争を逃れて4月24日にボートに乗ってベンガジにたどり着いたアイーシャを慰める。2月中旬からのリビアの内紛では、ベンガジにいる約3000人のガールスカウトたちが地域活動に積極的に参加している。

ミスラタから逃れてきたイラク難民のモーナは妊娠中だった。陣痛はミスラタから逃れるボートの中で始まった。ベンガジの病院に運び込まれたモーナは健康な男の子、ヤッツサーを産んだ。
ミスラタから逃れてきたイラク難民のモーナは妊娠中だった。陣痛はミスラタから逃れるボートの中で始まった。ベンガジの病院に運び込まれたモーナは健康な男の子、ヤッツサーを産んだ。

  18ヶ月になる女の子を見せる誇らしげなお父さん。一緒にいるのは義理の姉。この家族は紛争の起こっているアジュダービーヤーから2月中に逃れ、20km先のバイダンにある避難所に行った後、さらに北部に逃れた。
18ヶ月になる女の子を見せる誇らしげなお父さん。一緒にいるのは義理の姉。この家族は紛争の起こっているアジュダービーヤーから2月中に逃れ、20km先のバイダンにある避難所に行った後、さらに北部に逃れた。

UNHCRから支給された毛布と台所用品を抱えて歩く男性。
UNHCRから支給された毛布と台所用品を抱えて歩く男性。

  45歳のアッティガは旦那さんと8人の子どもたちと一緒にアジュダービーヤーから逃れてきた。
45歳のアッティガは旦那さんと8人の子どもたちと一緒にアジュダービーヤーから逃れてきた。


ナビ アンジェリーナ・ジョリー大使と高等弁務官、イタリア・ランペドゥーサ島を訪問 (UNHCR駐日事務所ニュース)


【第10報:2011年5月24日】約70万人がリビアから周辺国に緊急避難

今年になって政情不安が続くリビアから、近隣諸国に逃れた人の数は計69万8505人にもなりました。(2011年5月3日付)

【リビアからの難民・避難民の数】
リビアから避難してきた人の総数: 69万8505人
チュニジアへ避難してきた人: 33万3173人
エジプトへ避難してきた人: 25万9184人
ニジェールへ避難してきた人: 6万1244人
アルジェリアへ避難してきた人: 1万4126人
チャドへ避難してきた人: 2万2356人
イタリアへ避難してきた人: 4516人
スーダンへ避難してきた人: 2800人
マルタへ避難してきた人: 1106人

3月以降、5月4日までに、UNHCRとIOM (国際移住機関)の緊急避難プログラムによって、11万9561人の人々が607回におよぶフライトで、チュニジア、エジプト、アルジェリアに避難しました。依然としてリビアから周辺国へ避難する人の数は日々増加しています。チュニジア南東部にある避難先では、たとえば、あるキャンプでは950人分のスペースに2000人を受け入れているなど、定員をはるかに超えている状況です。UNHCRは現地当局の協力のもと、キャンプでの受け入れ可能人数を拡大するよう努めています。

このような状況を受けて、米国やスウェーデンをはじめとする欧米諸国は、リビアから避難した人々の受け入れ(第三国定住)の準備を開始しました。

リビアから逃れるために乗った船が沈み、救出された母子 リビアから逃れるために乗った船が沈み、救出された母子

リビアとの国境にある一時避難所 リビアとの国境にある一時避難所

多くのテントが並ぶ一時避難キャンプ。チュニジア国境内のチョウチャ(Choucha)」 多くのテントが並ぶ一時避難キャンプ。チュニジア国境内のチョウチャ(Choucha)
ナビ 5月10日、UNHCRはリビアから逃れてくる人を乗せた船の地中海での沈没事故に対して哀悼の意を表し、ヨーロッパ諸国に海上救助手段の改善を緊急に要請しました。(UNHCR 駐日事務所ニュース)
ナビ Libyan Arab Jamahiriya (英語、UNHCRジュネーブ本部各国情報)


【第9報:2011年4月25日】約51万人がリビアから近隣諸国に逃れる

2011年4月13日までにリビアから近隣諸国に逃れた人の数は計51万3951人となり、特にチュニジアとエジプトには、依然として毎日、多くの人々が国境を越えて逃れてきています。4月8日と9日だけでもリビアからチュニジア国境に逃れてきた人の数は6000人を上回り、その中にはリビア国境沿いに設営された一時避難所や避難先の受け入れ家庭に身を寄せている人もいます。

【リビアからの難民・避難民の数】
リビアから避難してきた人の総数: 51万3951人
チュニジアへ避難してきた人: 24万5009人
エジプトへ避難してきた人: 20万9173人
ニジェールへ避難してきた人: 3万4437人
アルジェリアへ避難してきた人: 1万4126人
チャドへ避難してきた人: 6219人
スーダンへ避難してきた人: 2800人
イタリアへ避難してきた人: 1372人
マルタへ避難してきた人: 815人

(2011年4月13日現在、資料提供 UNHCR Humanitarian Situation Update no20)

リビアからの避難1000人を受け入れているレマダキャンプ リビアからの避難1000人を受け入れているレマダキャンプ

ナビ Thousands of Libyans flee fighting in west into Tunisia (英語、UNHCRジュネーブ本部ニュース)


【第8報:2011年4月6日】約44万人がリビアから近隣諸国に逃れる

4月3日までに近隣国にリビアから逃れた人々の数は計43万9561人となり、特にチュニジアとエジプトには毎日、多くの人々がリビアから国境を越えて逃れてきています。

【各国状況】

チュニジア

チュニジア国境でソマリア難民と話すジョリーUNHCR親善大使 チュニジア国境でソマリア難民と話すジョリーUNHCR親善大使
UNHCR親善大使のアンジェリーナ・ジョリー氏は4月5日の朝、チュニジアとリビアの国境を訪問して、今回のリビアからの難民・避難民の受け入れに対するチュニジアの寛容な対応を称賛し、同時に、「このような素晴らしいチュニジアの援助活動を支えた国際社会も賞賛に値する」と述べました。

「しかし、いまだにチュニジアの国境には毎日、2000人がたどり着いています。わたしたちは援助活動の資金を枯渇させることなく、この支援の勢いを持続させる必要があります。さらなるご支援をお願いしたい」と国際社会に訴えかけています。

ナビ アンジェリーナ・ジョリー、リビア・チュニジア国境から支援を訴える (UNHCR駐日事務所ニュース)
ナビ アンジェリーナ・ジョリーと高等弁務官、沈没船事故に遺憾 (UNHCR駐日事務所ニュース)
ナビ UNHCR親善大使のアンジェリーナ・ジョリー氏のビデオ:「チュニジア:UNHCR親善大使アンジェリーナ・ジョリー氏、リビアとの国境で」

エジプト

エジプトとリビアの国境で立ち往生しているパレスチナ人の家族と話すUNHCRスタッフ エジプトとリビアの国境で立ち往生しているパレスチナ人の家族と話すUNHCRスタッフ
4月2日だけで2637人がリビアから逃れエジプトの国境にたどり着きました。現在約2800人が一時避難所に滞在しています。UNHCRは、床に広げる敷物1820枚、毛布2316枚、ビニールシート151枚、そして疲れた体を横たえるマットレス285枚を国境沿いの一時避難所に提供しました。3月30日には約250人の負傷者(リビア人163人、エジプト人65人、ほかの国籍30人)が国境にたどり着きました。

イタリア

一月中旬よりリビアから逃れランペデュッサ島(チュニジアから約113Km、シシリア島から約205Kmのところに位置するイタリア領)にたどり着いた人の数は2万1301人に達しました。そのうち1万9806人がチュニジア人です。また、イタリア海岸から約60Kmのところで難破した船に乗っていた生存者たちはリベリアから3日前に出航したといっています。

難破により溺死したと思われる213人に対して、UNHCR親善大使のアンジェリーナ・ジョリー氏は「つい先日も、リビアにおける暴力から逃れてきた同じよう境遇にある家族と時間を過ごす機会がありました。この紛争から逃れて安全な避難場所を求めているだけの人たちが命を落とし、そのなかに多くの子どもたちも含まれていたことを本当に悲しく思います」と声明を発表しました。チュニジアとリビアとの国境地域を訪問したジョリー氏は「交戦に巻き込まれた市民のために安全な避難経路を見つけることを真っ先ににしなければならない」と付け加えました。

【リビアからエジプト及びチュニジアの国境を越えた人たち】

リビアからエジプト及びチュニジアの国境を越えた人たち


【第7報:2011年3月30日】リビアから近隣へ避難した人、35万人を超える

2月中旬より続いているリビア内の紛争や3月末の空爆などにより、依然としてリビアから近隣国に逃れる人々は増加しています。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が中心となって、チュニジアで4万から最高25万人、そしてエジプトで5万から最高60万人の人々を受け入れるための避難計画の作成を進めています。また、リビアではIOM(国際移住機関)とともに現在まで計6万1602人の人々をリビアから飛行機で避難させるために285回のフライトをおこないました。

UNHCRではリビア及び周辺国への支援のために特別に6570万ドル(約55億円)の資金を必要としていますが、まだ半分しか確保されていません。UNHCRは国際社会にご寄付を呼びかけています。

【リビアからの避難者の数】

リビアから避難してきた人の総数: 35万1673人
チュニジアへ避難してきた人: 17万8263人
エジプトへ避難してきた人: 14万7293人
ニジェールへ避難してきた人: 1万1949人
アルジェリアへ避難してきた人: 9168人
チャドへ避難してきた人: 2200人
スーダンへ避難してきた人: 2800人

(2011年3月29日現在、資料提供 UNHCR Humanitarian Situation Update no13)


【各国の状況】

リビア国内

危険な状況が続いているため、首都トリポリに滞在するUNHCRに登録している難民や庇護申請者は、日中でも身動きが取れない状況にあります。UNHCRのホットライン電話には難民や庇護申請者などから1300件以上の問い合わせがあり、UNHCRの協力団体は508家族と191人の単身の難民たちが、緊急に援助が必要な状態にあると報告しています。UNHCRはリビア赤十字に毛布、調理器具セット、床に身を横たえるためのマット、水汲み容器、丈夫なビニールシートなどの援助物資を、いわゆる社会的弱者に配布するように提供しました。

チュニジア

UNHCRが運営を担当しているチュウチャ一時避難所には3月22日の時点で、7716人が滞在しています。この避難所では95%以上が男性です。また、UAE赤十字の一時避難所では809名が滞在しています。

エジプト

リビアと接するサルーム国境地点では、3月23日に計2215人がエジプトに入国しました。また、WHO(世界保健機関)は300人に医療を提供し、WFP(世界食糧計画)は一日2000食を提供する準備を整えています。

イタリア

2月中旬以降、リビアからイタリアに逃れてきた人の数は1万5798人に上り、そのうち1万4133人はチュニジア国籍です。依然として4183人がランペデュッサ島(チュニジアから約113Km、シシリア島から約205Kmのところに位置するイタリア領)に残り、そのうち2500人がまだ波止場にいて、そして260人の子どもたちが特別な施設に入っています。波止場での受け入れ状況は悪化しており、例えば衛生面ではトイレが4つしかない状況です。

リビアと、リビア人を受け入れているエジプトへの緊急援助物資を受け取るUNHCRスタッフ リビアと、リビア人を受け入れているエジプトへの緊急援助物資を受け取るUNHCRスタッフ

【最新の情報を読む(英語)】

Humanitarian Situation in Libya and the Neighbouring Countries - チュニジアとエジプトの国境にはリビア人及びそれ以外の国籍の人々が毎日、継続的にたどり着いています・・・
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[2011年3月24日 UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)・スイス・ジュネーブ本部]
リビアから逃れてきて、エジプト国境で待機する人たち リビアから逃れてきて、エジプト国境で待機する人たち

【リビア国内避難民の情報(日本語)】

リビア東部に残る、何千もの国内避難民 (サルーム、エジプト 3月22日発)
政府軍と反体制派の衝突を受け、リビア東部では国内避難民が増え続けています。3月上旬以降、UNHCRとIOM (国際移住機関)の緊急避難プログラムに基づき、5万8200人の人々が260回におよぶフライトで、チュニジア、エジプト、アルジェリアから帰還しました。その他はそれぞれの政府の支援により本国へと帰還しています・・・
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[2011年3月22日 UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)駐日事務所]

アワッドさんはエジプトで娘に再会することができた アワッドさんはエジプトで娘に再会することができた

【経験談:リビアからの脱出(英語)】

リビアでの絶望、エジプトで喜びに変わる(エジプト、3月25日)
アワッドさん(仮名)が、内戦の続くリビアの町にある自分の家の跡を見たときに-砲弾により漆喰の壁が崩れ去り、屋根がなくなっている-彼の心は奈落の底に落ちました・・・
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チュニジア川に新しくできた一時避難キャンプ、チョウチャ(CHOUCHA) チュニジア川に新しくできた一時避難キャンプ、チョウチャ(CHOUCHA)

【現地UNHCRスタッフからの報告(英語)】

現地(チュニジアとエジプト)で働くUNHCRスタッフがフェースブック(facebook)を通して現地での活動の情報を提供しています。チュニジアとエジプト国境で働いているアンドリュー・パービスUNHCR情報官も最近、彼の活動をフェースブックに書き始めました。アンドリューは次のように書いています。「3月24日 日中は暑いぐらいなのに、夜になるとしびれるぐらいに寒い。リビアでの混乱を避けて難民や季節労働者たちが逃れてきているベドウインという町(Bedouin)で僕は働いているが、僕たちが滞在している町から車で片道2時間半もかかる。…
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【第6報:2011年3月11日】20万人を超える人々がリビアから周辺国へ

エジプトとの国境で、避難民に水や食糧を提供するエジプト兵士とUNHCR職員 エジプトとの国境で、避難民に水や食糧を提供するエジプト兵士とUNHCR職員
2月中旬より続いているリビア国内の衝突激化により、これまでに20万人を超える人々が、リビアから周辺国に逃れました。状況の改善が見られない中、リビアから避難する人の数はさらに増加しています。

【数字】
リビアから避難してきた人の総数: 22万4661人
チュニジアへ避難してきた人: 11万5399人
エジプトへ避難してきた人: 10万1609人
ニジェールへ避難してきた人: 2205人
アルジェリアへ避難してきた人: 5448人

(2011年3月9日現在、資料提供 IOM/UNHCR Humanitarian Evacuation Cell)


リビア国内

UNHCRはNGOとともにトリポリ内の生活に困窮している人々1500人に対して、生活を援助するための現金の支給を始めました。

チュニジア

UNHCRが運営するチュニジア国境内のチョウチャ(Choucha)一時避難キャンプには、現在、主にバングラデュ出身の1万3227人を含む1万6558人が避難経路確保のために滞在しています。

エジプト

3月7日には3500人が、3月8日には2290人がリビアとエジプトの国境にたどり着きました。UNHCRはNGOとともに1万4500人に食糧を配給し始めました。

アルジェリア

現地の報道などによると、2月22日以降、主にアフリカから、合法的な手続きを経ずに入国した人々が6820人に上っています。アルジェリア政府は、通常の手続きを経ずに入国するかもしれない10万人に対応できるように緊急対策計画を立てたと伝えています。同時に、アルジェリア政府は、国境はすべての人に開かれていることを確認しています。

イタリア

1月中旬から主にチュニジア国籍の7727人がイタリアに到着しました。UNHCRはヨーロッパ南部の各国政府と緊急対策計画に関して、話し合いを重ねています。

マルタ

エリトリア人13人が貨物船に乗ってマルタにたどり着きました。UNHCRはマルタ政府と彼らの上陸に関して交渉中です。

【最新の情報を読む(英語)】

2011年3月9日 UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)・スイス・ジュネーブ本部

【写真で見る】 エジプト、チュニジア

チュニジアとエジプトでの緊急支援や国境沿いの模様がみられます。どのように人々が逃れてきているのか、どんな支援がなされているのか、現地の厳しい状況を写真で見ることができます。


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【動画で見る】 チュニジア:避難場所を求めて

リビアから避難してきた人々がチュニジアに到着。そのうち約1万5000人がチュニジア内の一時避難所にいる。この動画は到着した人々がどのようにリビアから逃れてきたか、リビアから逃れてきたソマリア人のフォワッドとその家族のインダビューやグテーレス国連難民高等弁務官の現状報告、そして、当初逃れてきたのは独身男性が主だったものの、いまや主に家族や女性、子どもたちの数が増えてきた状況について報告しています。(映像使用言語:英語)

Tunisia: Finding Refuge




【第5報:2011年3月7日】リビアから周辺国へ - 避難する人の数17万人を超える

テントが設置されるのを待つ間、リビアから逃れてきた疲れで身を横たえる人々 テントが設置されるのを待つ間、リビアから逃れてきた疲れで身を横たえる人々

UNHCRはテント、体を横たえるためのマット、毛布、水汲み容器などを空輸した UNHCRはテント、体を横たえるためのマット、毛布、水汲み容器などを空輸した

UNHCR職員は現地で避難してきた人々への聞き取りを行っています UNHCR職員は現地で避難してきた人々への聞き取りを行っています

国境沿いで援助を待つ人々 国境沿いで援助を待つ人々
2月中旬より続いている政府支持者と反政府支持者の間の衝突により、リビアからチュニジアやエジプトなどの周辺国に逃れてきた人々は、現在17万人を超え、その数は依然として増加しています。

今日までに9万人がチュニジアに、8万人がエジプトに逃れてきました。両国とも最近、大きな政治的変革があったため、多くの人々を受け入れるのは重い負担となってきています。UNHCRは難民の認定作業や援助物資の支給をはじめ、避難してきた人々の滞在中に発生する医療や教育に関する経済的支援を進めています。

UNHCRはすでに、体を横たえるためのマット2万枚を調達したほか、毛布3万5000枚、家族用のテント2900張、倉庫用の大型テント3張を含む緊急援助物資300トンを空輸しました。さらに2月28日には、チュニジアとエジプトとの国境沿いに32名の緊急支援スタッフを派遣し、現地の正確なニーズの把握に努めています。

リビア

リビア国内には、UNHCRに登録された8000人を越える難民と3000人の庇護希望者がいます。UNHCRはリビアに足止めをされて動けなくなっているこれらの人々の安否に関して懸念を表明しています。UNHCRのオフィスには毎日のように難民の人々から絶望的な電話が入ってきます。主な内容は、緊急に避難したいが動けない状況にある、または、食べ物などの日常品が買えない、などです。UNHCRの緊急支援チームはエジプトのカイロで待機しており、状況が許せば、直ちにリビア国内で足止めされた人々の支援にあたる予定です。

チュニジア

最も多いときで、1時間に1000~1500人もの人々がチュニジア国境に押し寄せています。チュニジア国境に入っても、すぐに安全な場所に移動することがむずかしい場合は、その手配ができるまでの1~2日間、一時避難所に滞在することができるようになっています。チュニジア政府が設置した800人の受け入れ可能なキャンプのほか、3月1日には、1万人受け入れのキャンプが新設されました。さらにUNHCRは、IOM(国際移住機関)と協力しながら、4万人の受け入れ可能な避難所を設置しています。

今後3ヶ月間でUNHCRは、国境を越えて避難してくると思われる9万人の人々を保護し、緊急援助物資を提供する予定です。

エジプト

1日平均して5000人~1万人がリビア国境を越えエジプトに流入しています。その多くがエジプト出身の人たちです。エジプト政府は故郷へ帰還する人々に交通手段を提供しており、現在約3000人が一時避難所で交通手段の手配を待っています。

しかしながら、多くの人が身分証明書を持ち合わせていないため、国境地点で足止めをされています。UNHCRはIOMとともにエジプト政府の許可を得て、それらの人々に水や食糧、毛布などを提供しています。また、エジプト政府はリビア国籍の人々が安全を求めて移動できるように国境を開放しました。それにより、リビア人3600人の入国が認められ、UNHCRはお年寄りや、身寄りのないリビア人の保護にあたっています。

現在リビアでは医薬品の不足が心配されています。UNHCRは1万人分の医薬品を現地で調達し、エジプト政府とリビア赤十字の協力を得て、リビア東部に届ける予定です。

ナビ 【動画】リビア・エジプト国境の様子(“Egypt: Egyptians Cross Back Home” ジュネーブ本部サイト)



【第4報:2011年3月3日】アンジェリーナ・ジョリーUNHCR親善大使からのメッセージ


アンジェリーナ・ジョリーUNHCR親善大使から、UNHCR緊急支援活動へのご協力のお願い。
アンジェリーナ・ジョリーUNHCR親善大使は、リビア、および、コートジボアールで激化している衝突から逃れる人々を懸念して、視察先のアフガニスタンで次のように語りました。

「アフリカの西部と北部で今起きている人道危機で、安全な場所を求めて避難する人々が危険にさらされています。自国内で被害にあっている市民であれ、国境を越えて逃れる難民であれ、彼らの基本的な人権は尊重されなければなりません。(中略)今起きてる政情不安にともない、今後も多くの人々が避難を強いられると思われます。国際社会はこの状況から眼をそらさず、危険に直面している人々が命を落とすことなく、安全な場所を提供され、保護されるように協力しなければならないのです。」


【第3報:2011年3月2日】増え続ける、国境に集まる人々

政府支持者と反政府支持者の間の衝突が激化している中で、 UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は、リビアから逃れてきた人々の数が15万人に達し、その数は依然として増え続けていると報告しています。現在リビアから国境を越えているのは主にチュニジアおよびエジプト国籍の人々ですが、UNHCRが支援をしている人々も、現在国境を超えようとしています。UNHCRはチュニジアとエジプトの国境沿いに支援の拠点を設置し、空輸した援助物資のほかにも、現地調査によって必要と判断された物資の現地調達を始めています。

チュニジア

チュニジア政府の要請により、UNHCRは国境に押し寄せているリビアから逃れてきた人々への支援の中心的な役割を担っています。これまでにUNHCRは、1万人分の緊急援助物資を空輸しました。さらに3月2日には、あらたに貨物飛行機3便により2900トンの援助物資がチュニジアに到着する予定です。UNHCRは、体を横たえることができるマットレス2万枚を、リビアから逃れてきた人々に配布するためにチュニジア政府に提供しました。UNHCRはリビアとの国境沿いにチュニジア政府が設置した800人が入れる一時避難所をサポートしてきましたが、3月1日には1万人が入れる同様の避難所があらたに開設されました。

エジプト

現在毎日平均1万人から1万5000人がリビアとの国境を超えエジプトに流入しおり、この先、かなりの数の人々が国境を越えてエジプトに来ると予測されます。UNHCRはエジプト赤十字と協力して、緊急援助物資を配布しています。

リビア

UNHCRが支援している難民のほとんどが、現在首都トリポリで足止めをされており、安全地帯へ逃れることができない状態にあります。政府勢力側についているとされるアフリカ系の傭兵に間違われるなど、外国人に対する偏見が強い中、家から出ると暴力を受けたり、狙撃されるということが報告されています。UNHCRの現地スタッフ21名は困難な状況の中、支援活動を続けています。UNHCRの緊急支援チームはいったんエジプトの首都カイロに入り、状況をみて、1日も早くリビア北部で活動を開始したいと考えています。

チュニジアとエジプトでも混乱が続く中、リビアの政情不安により支援を必要とする人たちへのアクセスが制限されているため、緊急援助活動は容易ではありません。UNHCRは、一時受け入れ所の設置や、リビア国内でUNHCRが支援している1万5000人の難民・避難民への資金的サポート、また、難民などを受け入れている地元の人々への支援なども行います。

YouTubeからの情報:

【1】チュニジア:UNHCRの緊急援助物資空輸
(どのように援助物資が準備され、輸送され、使われているかがわかります。)

【2】チュニジア:国境での緊張状態
(リビアから逃れてきた人々がチュニジアの国境を越える状況がわかります。)

【3】チュニジア:国境に到着
(チュニジアはリビアでの混乱から逃れてきた人々に国境を開放しています。また、国境でそのような人々がどのように登録されているか紹介しています)


写真で見るリビアからの脱出

リビアの混乱から逃れ、チュニジアの国境に集まる人々   リビアからチュニジアに逃れるために国境を越える人々
リビアの混乱から逃れ、チュニジアの国境に集まる人々

  リビアからチュニジアに逃れるために国境を越える人々

届いた緊急援助物資を飛行機から降ろすUNHCR職員   援助物資の支給
届いた緊急援助物資を飛行機から降ろすUNHCR職員

  援助物資の支給

必要な書類を持ち合わせていないために、国境を越えられずにいる人々   必要な書類を持ち合わせていないために、国境を越えられずにいる人々
必要な書類を持ち合わせていないために、 国境を越えられずにいる人々


【第2報:2011年3月1日】緊張高まるリビア情勢 - UNHCR 国境付近で緊急援助開始

届いた緊急援助物資を飛行機から降ろすUNHCR職員 届いた緊急援助物資を飛行機から降ろすUNHCR職員
政府支持者と反政府支持者の間の衝突が激化している中で、 UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)はチュニジアとエジプト両政府とともに、リビアから逃れてきた11万人の人々への援助活動を始めました。現在も数千人単位の人々がチュニジアやエジプトとの国境沿いに続々と集まってきています。

アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官は、2月28日、次のように懸念を表明しました。「長年の紛争や避難生活で疲弊している人々は、飛行機や船など、この緊急事態から逃れるための手段をもっていない。特に、(現在リビア政府側として戦っているとされる)外国人傭兵と間違えられやすいアフリカ系の人々は、危険に直面しているのではないか。このような人々が安全な場所に移動できないのではないかと大変心配している。」

UNHCRはもともとリビアで、8000人の難民(パレスチナ、イラク、スーダン、エリトリア、ソマリア、そしてエチオピア出身)を認定してきました。各国政府の中には、飛行機などを送って、自国民の救出活動を始めていますが、依然として、リビアに住むUNHCRに登録している難民が近隣諸国に逃れたことは確認されていません。2月26日、チュニジア政府は、約4万人(チュニジア人1万8000人、エジプト人1万5000人、リビア人2500人、中国人2000人)が20日以降、リビアから国境を越えて逃れてきたと報告しました。またエジプト政府は、5万5000人(エジプト人4万6000人、リビア人2100人、そして主にアジア人6900人)が2月19日以降、逃れてきたと伝えています。

UNHCRはリビアから逃れてきた人々を緊急に保護・支援するために、チュニジアに100トン以上の緊急援助物資を届けました。テント2000張やビニールシート2000枚をはじめ調理器具、水を汲む容器、体を横たえるマット、毛布などが含まれています。

グテーレス国連難民高等弁務官は、「リビアから逃れてくるすべての人々に、彼らのもともとの出身国に関わらず、差別せずに国境を越えて避難できるように」とアフリカやヨーロッパの近隣諸国に要請しています。

チュニジアに逃れてきた人々
チュニジアに逃れてきた人々。

支援を受けるための登録場所となっている中継所
支援を受けるための登録場所となっている中継所。

リビアからチュニジアに逃れるために国境を越える人々。
リビアからチュニジアに逃れるために国境を越える人々。
安全を求めて国境を越える家族
安全を求めて国境を越える家族

2月19日以来、5万5000人が登録。エジプト出身者が多数を占めている
2月19日以来、5万5000人が登録。
エジプト出身者が多数を占めている。


UNHCRは地元当局と協力し、すぐには故郷に戻れない人々のためにキャンプを設営している。この10日間で、チュニジア国境を超えるために登録した人々の数は5万5000人にのぼっている。また、過去1週間の間に、おもにエジプトやチュニジア出身者約10万人が、リビアから脱出した。

【第1報:2011年2月28日】リビア政情不安により難民発生 UNHCR緊急援助開始

The Great Socialist People's Libyan Arab Jamahiriya
UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)はリビアとチュニジアの国境地帯で緊急援助活動を開始しました。チュニジアでは赤十字スタッフ及び地域のボランティアの人々とともに、お年寄りや身寄りのない子どもたちなど、社会的弱者といわれる人々を中心に、テントなどの援助物資の支給、および精神的なサポートを始めています。



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