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HOME > ケニア・ダダーブ難民キャンプに避難するソマリア難民向けのUNHCR緊急支援プログラム

ケニア・ダダーブ難民キャンプに避難するソマリア難民向けのUNHCR緊急支援プログラム

避難中のソマリア難民の保護と援助における深刻な格差の克服を目的とし、ダダーブ周辺の3つの難民キャンプの混雑緩和のため2つのキャンプを増設し、新たに到着する難民に避難場所と人道支援を提供する

2009年1月−12月

ケニアのダダーブ難民キャンプで、病気の子どもへの医療支援を待つソマリア難民の女性たち

背景

過去数年にわたり、ケニアはモガディシュ、ジュバ川下流域のキスマヨ(Kismayo)、ジャマーメ(Jamame)、アフマドゥ(Afmadow)からソマリア難民を受け入れてきました。1997年のモンバサ難民キャンプの閉鎖にともない、帰還しなかったソマリア難民はダダーブとカクマの難民キャンプに移動しました。この時以来、新たに到着する難民はすでに多くの難民が避難しているダダーブ・キャンプで避難生活をしています。2007年初旬、ソマリアと接するケニア国境が正式に閉鎖されたにもかかわらず、2008年には6万人以上のソマリア人がケニアへと入国しました。ソマリアで続く暴動による難民の流入は、今後数ヶ月続くと予測され、深刻な干ばつ、食糧不足や大洪水が追い打ちをかけています。

ソマリアの社会不安とケニア国内への難民の流入により、ケニア政府と人道支援団体の財政は圧迫されています。新たに到着した難民は、当初の収容能力の3倍もの難民を受け入れているダダーブ(ダガハレー、ハガデラ、イフォ)難民キャンプに身を寄せています。ソマリア内戦の政治的解決なしには、現在25万人近くものソマリア難民を受け入れているケニアの人道的状況は依然として危機的な状態が続くことになるでしょう。ケニア当局、UNHCR及びその他の国連機関や人道支援団体は、ソマリア難民全体の生活状況を改善するために緊密に連携をとっていますが、援助ニーズは莫大であり、現レベルの財政支援では不十分です。12万人とも予測されている2009年新たに到着する難民や、現在も避難生活を続ける難民の最低限の生活水準を満たし、必要不可欠な支援を提供するために、当初予測されていたUNHCRの2009年年間プログラム予算を超えた、さらなる人道・財政支援が必要です。

Somali refugee children with special protection needs playing at Dagahaley transit centre. T.V. ダガハレー(Dagahaley)一時避難所で遊ぶ、特別保護を必要とするソマリア難民の子どもたちダダーブにおけるUNHCRの人道支援のための合計要請額は9150万ドル(約8億2600万円)となり、そのうちの2140万ドルは年間プログラム予算の中のUNHCRグローバル・アピールにすでに含まれています。運営における深刻な格差をなくし、また4万人から6万人の収容が可能な2つの難民キャンプを設置し、ダダーブ難民キャンプのソマリア難民の生活状況を改善する活動を支えるため、UNHCRはこの7014万9109ドル(約6億3300万円)の追加資金援助を求めています。これにより、過密状態にあるダダーブの3つの難民キャンプの混雑を緩和し、新たに到着する難民への緊急援助が可能になります。

2009年ソマリア情勢追加支援プログラム(2009 Somalia Situation Supplementary Programme)に含まれている、ケニアに避難するソマリア難民のための資金要請はこのアピール内に組み込まれます。

緊急に人道支援を要するものには、保護および法的支援、一次医療、水や衛生設備、シェルター(仮設住居)、食糧以外の必需品、教育、薪、HIV/AIDSの予防と治療、そして特定の援助ニーズがある人びとへの対処が含まれます。

プログラム概要

プログラム名 ケニア・ダダーブ難民キャンプに避難するソマリア難民のための緊急支援プログラム
対象
  • 20万人をはるかに超える、ダダーブ難民キャンプソマリア難民。特定の運営上の格差や対処しきれないニーズの克服
  • 既存の難民キャンプの混雑を緩和し、新たに到着するソマリア難民を受け入れるため、それぞれ4万人から6万人の収容が可能な、2つの難民キャンプの増設
  • 2009年に新たに到着する12万人の難民向けの緊急支援の提供
  • 期間 2009年1月−12月
    合計要請額 9159万1751ドル(約8億2600万円)

    主な目的

    現状の運営における格差の克服

    急性栄養失調、貧血症、劣悪な衛生環境、老朽化した難民キャンプ内のインフラ設備、粗末な小屋、また食糧以外の物資の不足が、UNHCRと、ダダーブのソマリア難民支援のために共に活動するNGOの大きな課題となっています。3つのダダーブ難民キャンプで基準以下の生活環境にある難民の、満たされていない援助ニーズに対処するための追加支援を動員することを目的に、UNHCRは援助ニーズの調査に取り組みました。追加支援は、追加・予備の食糧の供給、食糧以外の物資の補充、医療、水、衛生及び教育に関する設備の補修・設置などの、最も重要な分野を改善するために緊急に必要とされています。

    3つのダダーブ難民キャンプの混雑緩和のため新たに2つのキャンプを開設

    ケニア政府とUNHCRは、既存のダダーブ難民キャンプの混雑を緩和し新たに到着する難民の受け入れるために、増設する2つのキャンプの建設候補地を積極的に探しています。新たな難民キャンプでは、それぞれ4万人から6万人が避難生活を送ることができます。

    人道支援

    UNHCRは、新たに到着する難民への保護と支援を提供します。

    活動内容

    • ソマリア人庇護申請者のケニア領域への自由なアクセスを促進する
    • 効果的な審査、登録、及び食糧配給カード等の書類作成を行う
    • 既存・新規の難民キャンプの状況と活動内容を改善する
    • すべての支援対象者に対し保護と物資援助の国際基準を維持する
    • 持続可能な生活のためのプロジェクトの強化を通じて難民の自立を促進する
    • 技能訓練を含むキャパシティビルディング(能力強化)活動を通して、女性及び若者を支援する
    • 国連機関、国内及び国際NGO団体を含む事業実施・運営パートナー、及び政府も含めた関連機関とのパートナーシップを強化する
    • 平和的な共存を支援するために、受入れコミュニティに対しサービスへのアクセスを可能にする

    主な目標

    • すべての難民の登録、プロフィールの作成、効果的な保護及び法的支援
    • ノン・ルフールマンの原則※の遵守
    • 政府と現地当局の警備活動により、キャンプでの治安問題を50%減少させる
    • 新たに到着する難民の書類をそろえ、食糧以外の生活必需品を援助する
    • 水、衛生、医療及び教育のための既存インフラ設備の補修と新設
    • 通常の現場視察及び報告システムを通してモニタリングを行い、保護体制を強化する
    • キャンプ内のコミュニティに権限を持たせ、自己管理能力を高める
    • コミュニティのリーダー、主催者、ボランティアに対して、性暴力に関するより高い認識とコミュニティが取り組めるようにセッションを行う
    • 道路の修復、市場、及びその他インフラなど、受入れコミュニティに利益をもたらすコミュニティ・ベースのプロジェクトを行う
      ※生命や自由が脅かされかねない人々(特に難民)が入国を拒まれ、あるいはそれらの場所に追放したり送還されることを禁止する国際法上の原則

    戦略

    すべての活動を実施するために、ナイロビとダダーブの両地域においてケニアの難民省(the Government of Kenya’s Department of Refugee Affairs, DRA)、国連のケニア・チーム及びパートナー関係にあるNGOと緊密に協力し合う。
    DRAと地元当局は、難民キャンプ及び受け入れ地全体の安全管理に責任を持ち、UNHCRは人員及びロジスティックス面において当局を支援します。

    国連のケニア・チーム内で、UNHCRは開発援助関係者と協力し、道路や滑走路の補修工事、教室や医療センターの設置、水と衛生設備の改善などを含むコミュニティ・ベースのプロジェクト、また食品の安全確保を改善するための小規模のガーデニング・プロジェクトを通して、受入れコミュニティに支援を提供する予定です。

    課題

    ソマリアの治安情勢は悪化し続けています。2008年の間に34人もの人道支援活動家が殺害され、23人が拉致されました。ジブチ和平協議の進展の遅れ、食糧価格の過度の高騰、周期的な激しい干ばつと洪水、そして海賊などの増加する犯罪行為など、人道支援活動にはさらなる課題が挙げられています。

    提携団体

    事業実施パートナー

    政府: 難民省(the Government of Kenya’s Department of Refugee Affairs, DRA)
    NGO: ケア・ケニア(CARE Kenya)、ケニア教会評議会(National Council of Churches in Kenya)、ノルウェー難民評議会(Norwegian Refugee Council)、セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)

    その他: ドイツ技術協力公社(Deutsche Gesellschaft f_r Technische Zusammenarbeit, GTZ,)、IOM(国際移住機関)、ケニア赤十字社

    運営パートナー

    NGO: 飢餓に対する活動(Action against Hunger)、Bethany Hospital Kijabe; フィルム・エイド・インターナショナル(Film Aid International)、ソリダリテ(Solidarites)

    必要予算

    2009年 必要予算
    活動及び業務 年間予算 補足予算 合計(USドル)
    保護、モニタリング及び調整 4,442,642 4,038,865 8,481,507
    コミュニティ活動 718,012 1,891,947 2,609,959
    生活必需品 1,484,751 841,591 2,326,342
    教育 900,000 4,649,919 5,549,919
    食糧 891,093 2,655,754 3,546,847
    保健医療と栄養 3,321,990 6,736,874 10,058,864
    森林管理 2,000,000 2,000,000
    法的援助 970,665 1,734,512 2,705,177
    所得創出 2,000,000 2,000,000
    運営支援 4,200,110 12,977,412 17,177,522
    衛生 1,158,384 5,812,495 6,970,879
    避難所及びインフラ設備 1,695,905 8,599,322 10,295,227
    交通及びロジスティックス 787,217 7,590,729 8,377,946
    871,873 4,030,495 4,902,368
    合計運営費 21,442,642 65,559,915 87,002,557
    支援費用 (7%)* 4,589,194 4,589,194
    プログラム支援
    総計 21,442,642 70,149,109 91,591,751
    •UNHCRの間接支援費用に対応するため、7%が合計運営要請費に加えられた。

    ケニアにおけるUNHCRの支援対象者数
    ケニアにおけるUNHCRの支援対象者数
    2008年11月現在
    (右の地図をクリックすると、拡大表示されます)

    ケニアにおける総難民数 307,352人
    (2008年11月現在)
    ソマリア人 246,929人
    スーダン人 28,378人
    エチオピア人 21,818人
    ルワンダ人 2,516人
    ウガンダ人 2,789人
    コンゴ人 2,878人
    ブルンジ人 1,299人
    エリトリア人 735人
    その他 0人

    地図内の記号
    Capital: 首都
    UNHCR Representation: UNHCR代表部
    UNHCR Sub Office: UNHCR事務所
    UNHCR Field Office: UNHCR現地事務所
    UNHCR Field Unit / Presence: UNHCR現場ユニット/現場活動
    Refugee camp: 難民キャンプ
    Refugee transit centre: 一時滞在キャンプ
    International boundary: 国境
    Province boundary: 県境
    Main road: 主要道路
    Railway: 鉄道

    原文 : UNHCR Emergency Assistance Programme for Somali Refugees in Dadaab, Kenya
    ソース : UNHCR Donor Information
    日付 : 2008年12月24日
    日本語訳 : 石井里佳(国連UNHCR協会ボランティア)

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